Final Cut Pro X 狂想曲

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The New York Times付けピューリッツァー賞受賞カメラマンから HDSLR界へと華麗なる転進を遂げた Vincent Laforet先生は、温厚かつニュートラルな言動のリベラリストとして知られています。以前、RED の過激な Jim Jannard 総帥が Canon に対して “吠えた” 時も、一歩引いた距離から極めてリベラルな意見を開陳して総帥をやんわりとたしなめたりして。

そういえば長年熱心な Final Cut Proユーザーかつ熱烈な Color ユーザーとしてもつとに有名な Laforet先生、今回の騒動をどう見ているんだろうなぁ? と思ったら!
…コレでした(笑)。
  ⬇
● Premier CS5.5 と Final Cut Pro7.0:初歩、データをやり取りする方法


Final Cut Pro 7.0のプロジェクトは先日登場した FCP-X では開くこともできません。が、Adobe Premier CS5.5 なら、(FCP-X でなくなってしまった)XML書き出し経由で FCP7.0のプロジェクトを簡単に開くことができるのだそうで。はぁ、そうなんですか。ぜんぜん知りませんでした。
さらに、この動画は Vimeoへの投稿ですが、氏のブログには例によって極めてリベラルなフォローアップが綴られていました。
Workflow: Adobe Premiere Intro and FCP 7 roundtrip

ごくかいつまんで要約すれば、Apple はいつも革新的であることを最優先するので、最初のバージョンはいつだってこんなもの。いちいち、まっさらな状態まで機能を削ぎ落とし「骨と皮だけ」みたいになったものをリリースするところから “創造し直す” のが Apple の流儀。だから僕らは 旧 FCS+Premier CS5.5で「今」をしのぎながら、FCP-X に関しては長い目で見守ろうじゃないの、といったニュアンス。

基本的に同意。4月の NAB での “発表会” を見た時に感じた「恐れ」がそのまま形になった FCP-X が発売された時には、さすがに肩透かし喰らいすぎて脱臼したけど(笑)。今は、ま、いいさ、1年くらい待ってればなんとかなんでしょ?って心持ち。

…けど、海外は 厳しい!そして 激しい!(笑)。先週末始まった「金返せ!」騒動もまだまだエスカレートしそうですが、遂に今回の一連の「テメェ!この FCP-X」騒動をネタにした “作品” まで作られ始めています。しかも、けっこう高品質で “魅せる” から困ってしまう…(笑)。

http://www.youtube.com/watch?v=VXepNCs_iZo
FCP7.0までと勝手が違いすぎて使い方がわからず、ヘルプ検索にキーワードを入力するも、情報が出てこない(=機能がなくなってしまった)。「OMF」と入力して「情報なし」と出たあと、すかさず最後の一文字をGと打ち直して「OMG(オーマイガッ!)」にするあたりの細かい演出、タダ者じゃありませんねぇ。

ちなみに途中で出てくる声は、Apple総帥S・ジョブス氏自らが過去のプレゼンで語った言葉のマッシュアップ。『あんまり「独自規格」にこだわり過ぎると… まぁ10%くらいは良くなるけど、50%以上悪くなるのが普通』(ジョブス師におかれましては、「耳が痛い」なんてことはなく、“前言撤回” なんて朝飯前だろうけれども(笑))


こちらは大作映画の予告編風(?)。3Dの FCSのパッケージを Appleに見放されたFCPコミュニティになぞらえ、今まで12年に渡って築いてきたポジションを! ノウハウを! 設備投資を! 突き崩され、奈落の底へ突き落とされる姿を描きます。そして締めくくりで Appleに対する共闘を呼びかけ、「Final Cut Pro Professionals Not Happy With FCP X」という強烈に長い名前のユーザーグループに参加するよう促しています。

最後は、米ケーブルTV局 TBSの人気バラエティー番組「Conan(コメディアン、コナン・オブライエン氏のバラエティショー)」で放映された、 “FCP-X のリリースによって従来のワークフローが完全に崩壊しているのに普段通りに制作が進行する現場” を描いたシチュエーションコメディ(笑)。いくらケーブルTVとはいえ、FCP-Xの発売開始って TV番組のネタになる(=一般視聴者にもわかってもらえる)レベルの騒ぎなんですねぇ!と、違う意味でビックリ。

…もうなんというか、ホントに “お祭り” っすね〜〜!(笑)

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