たった今、RSS 経由で入って来た外電を見て、どひゃっ！と驚きました。あんまりビックリしたので、こんな時間にもかかわらず（ただいま徹夜明けの午前５時半）、慌てて短信エントリーをば。

もっともフレキシブルなシネレンズ
カール・ツァイスのコンパクトプライム CP.2 レンズが F マウントに対応
［オーバーコッヘン（独），2010年９月８日］
2010年の第４四半期、ツァイスのコンパクトプライム CP.2 レンズにニコン F-マウントが登場します。コンパクトプライム CP.2 シリーズは、昨年４月、デジタル一眼レフカメラでの動画撮影に特化した最初のレンズ群として発表されて以来、映像業界及び写真業界から共に絶大なる人気を誇っています。
なお、PL-マウント、キヤノン EF-マウント、ニコン F-マウントに加え、カール・ツァイスでは、近日中にマイクロフォーサーズ-マウント、そしてソニー A-マウントのコンパクトプライム CP.2 レンズのリリースを予定しています。（後略）

Cine Lenses with Maximum Flexibility
Compact Prime CP.2 lenses from Carl Zeiss now also with F-mount
[OBERKOCHEN/Germany, 08.09.2010]
In 4th quarter of 2010, ZEISS Compact Prime CP.2 lenses will be available with F-mount. The Compact Prime CP.2 series, presented last April, were the first lenses developed especially for shooting with HDSLR cameras. Since then, the lenses have been highly sought after by cinematographers and film photographers alike. In addition to the PL-, EF- and F-mount, Carl Zeiss will soon also be offering the Compact Prime CP.2 lenses with Micro 4/3 and A-mount.

いやあ、ここ数年の HDSLR ブームで、世界中がキヤノンだニコンだ、いや今度はソニーだパナだと、新しいカメラが出るたびに大騒ぎしているわけですが、実はこの “ビッグウェーブ” に乗って一番賢く立ち回っているのは、このカール・ツァイスさんではないでしょうか。

ボクのような新参者にしてからが、5D MarkII と一緒に一眼用ツァイス（ニコンF-マウント）を３本も買っているわけですが（なんと！これだけで 5D MarkII 本体より高い！）、レンズや構造は同じまま、統一筐体＋ PL、EF のマウント交換に対応してお値段４倍のプロ向け CP.2 シリーズが、未だバックオーダーをさばき切れないという快進撃を続けています。そして今度は F、マイクロフォーサーズ、A-マウントまでカバーするとは…。

なにより、日本のすべてのカメラメーカーが “いつまでたっても煮え切らない” HD 動画機能を搭載する新機種を出し続けては、RED や Alexa、Phantom Flex の求道者的な進化との比較で、じわりじわりと評価を落とす中（たとえば明日発売の SONY NEX-VG10 など、海外HDSLR系ブログでは完璧にスルーされていて話題にすらなりません）、一方のツァイス・ブランドは輝きを増すばかり。

後続の Leica や Cooke が新しいシネレンズ群を発表したり、あるいは Schneider が自社シネレンズシリーズのEF、F-マウント対応を発表したりしているものの、今回の発表でまたもやツァイスさんが頭一つ抜きんでてしまった格好ですね。

追伸。あ、そうそう。もう一つオマケに、CP.2シリーズには新たにCP.2 50 mm/T2.1 MakroとCP.2 100mm/T2.1 CFが加わり、これで同シリーズは９本体制に拡充されたそうです。