現在、オランダはアムステルダムで開催中の IBC 2010 で、遂に Panasonic からマイクロフォーサーズ・マウントを搭載したレンズ交換式・業務用デジタルビデオカメラ、AG-AF100（日本向けは AF105）が発表されました。プレスリリース的な仕様はデジカメWatchさんのページ等を見ていただくとして、ここではいつものように海外 HDSLR コミュニティにアップされ始めた詳細情報の中から目を引いたトピックをご紹介します。

ボクは海外の HDSLR コミュニティ系ブログをおよそ１ダース半ほど RSS 購読しているんですが、先日も書いた通り一足先に発売が開始された SONY の NEX-VG10 のほうは相変わらずスルーされ続けています(笑)。もう実機が店頭に並んでいるというのに、ただの一つもレポートが上がってこないばかりか、話題にすらならない。これは全くもって異常事態です。大丈夫なのか？ソニーさん。

かたやの AG-AF100 のほうは発売開始は12月らしいですが、稼働プロトタイプが展示されたアムステルダムの IBC 会場から、 “ベタ褒めレポート” がじわじわとアップされ始めています。中でも dvxuser には実際に試し撮りを敢行したユーザーからの詳細レポートが掲載されていました。いつものように逐語訳は疲れるので、内容の主だった項目を以下にリストしてみます。

▶ 原文：dvxuser : AF100 / AF101 – initial report

・1080/60ｐ（←注目）までのバリアブル・フレームレート
・ビューファー内 2.35：１（シネスコ）フレームマーキング表示
・ゼブラ表示／ウェーブフォームモニター／ベクタースコープ
・非圧縮オーディオ収録（XLRｘ２）／ファントム電源
・録音レベルマニュアル調整
・プリレコーディング／インターバル撮影機能
・HDMI と HD-SDI の独立出力
・LTC ベースのタイムコード・シンク
・大型／高解像度 LCD（HPX370よりも綺麗！）
・トップハンドル／サイドハンドグリップ脱着可能
・側面に 1/4-20 ねじ穴
・ゲイン／ISO 両対応の感度調節

そして、気になる試し撮りしてみた感想では…

・こいつはスゴイ！もう DSLR では撮影しないゾ！
（DSLR の弱点である）「にじみ」も「モアレ」も全く出ない！

…ということで、Panasonic によれば “まだ70％の出来のプロトタイプ” であるにもかかわらず、コメント欄ではすでに “DSLR デストロイヤー” とまで賞賛されています。たしかに現時点のスペックだけ見ても、かなり魅力的な仕様ですねぇ。

残る問題は価格、でしょうか。当初、60万円前後と言われていた AG-AF100 でしたが、今回正式に発表された定価は、ボディのみで 83万7,900円也。ということは、店頭での実売価格で70万円台前半といったところでしょうか。

ただ、AVCHD／24Mbps でなんか録りたくないので、当然、 NanoFlash（追加30万円） か Aja KiPro（追加40万円）を足すことになるでしょうし、今は１本も持っていないマイクロフォーサーズ・マウントのレンズのことも考えなくては。また、人によっては PL マウント・アダプター（追加10万円）も必要になるでしょう。

…となると、軽く150〜200万円コース？

う〜ん、そんなに払うんなら、３K 解像度＋120fps収録対応の RED Scarlet 、しかも 2/3センサー版ではなくｓ35センサー版がフル装備で買えちゃいますねぇ…（まぁ、もともと今年初めにリリース予定だった Scarlet、一体いつになったらホントに出るんだか？定かではありませんが）