今ごろ?今さら?5D Mark II

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いえ。被写界深度の浅い、ボケを活かした撮影をしたいんだったら『デジタル一眼レフ(DSLR)を使えばいーじゃん!?』という声があることは “知っていた” んです。このシリーズで何度も書いているように、綺麗なボケには撮像素子のサイズは大きければ大きいほど有利です。であれば、最初からビデオに内蔵されているCCDやCMOSとは比べものにならない “巨大な” 撮像素子が入っているDSLRは、まさにDoF表現に打ってつけ!のはず…。でも、今までは敢えてDSLRを無視してきました。なぜかといえば、巷間耳に届くDSLRでのビデオ収録にまつわる “制約” が、金輪際「許容しがたいもの」に思えたからです。曰く…

1 撮影時の露出モードがオート(自動)のみ
2 フィルム撮影の標準である24fpsではなく、30fps記録しかできない
3 映像フォーマットが編集に不向きなMPEG-4 AVC/H.264形式である
4 音声収録が3.5mmステレオミニ端子経由での “オマケ” 機能しかない
5 音声収録時に、マニュアルで入力レベルの設定ができない
6 音声記録フォーマットがHDビデオ標準の48KHzではなく44.1KHzのみ

ボク的には、特に映像フォーマットがH.264形式というのは致命的な欠陥に思えます。これは映像を “視聴するための” データ形式であって、編集するためのフォーマットではありません。ということは? …普通に考えて、1)撮影後、いちいちフォーマット変換しなくてはならない、2)このフォーマット変換で画質が著しく損なわれること必至、という二つの意味でアウトでしょ?と。

そこで最初は今まで使っていたGY-HM100の兄弟機であるドッカブル(肩載せ)タイプのカムコーダー、GY-HM700に乗り換えようかな?と思ったんです。HM700にはHM100より一回り大きな1/3型のCCDが内蔵されています。またHM100とは違ってレンズ交換式ですから、標準で付いてくる大きなビデオレンズを外してLetus社製の短いリレーレンズ(結像レンズ)に交換し、そこへMiniにはないバックフォーカス調整機能付きのLetus35 Elite(今まで使っていたMiniの2つ上のグレード)あたりを装着すれば「最強!」のハズ。

GY-HM700の収録映像フォーマットは、もちろん弟分と同じFianl Cut Proで編集しやすいXDCAM-EX(35Mbps)形式です。またHM100にはない機能として、秒60フレームで撮影して24fpsに落とすことで約2.5倍のスローモーションを実現するバリフレーム機能や、シネフレーム(2.35:1)画角での撮影機能が用意されています。また、コントラストが高く戸外でも見やすい大型(4.3型)の液晶モニタ、肩に担いだ時にちょうど耳の位置にくるモニタースピーカー、HD/SD-SDI出力端子などを備え、なによりもHM100では筐体を小型化するためにヘンな位置(ボディ最後部)に追いやられていた露出やシャッタースピードの調整ボタンが、撮影時に自然に指が届く “適性な位置” に移動されていいます。うん、これはいいかも。


…ですが、Photoshopで上のような想像図まで作ったところで、ちょっと待った。

コレ、ちょっと大きすぎない?1/4型が1/3型に変わったところでDoFアダプターを付ける限り不可避な減光がそれほど改善されるとも思えない?Letusの1/3型対応リレーレンズって、げっ!$2,699もするんじゃん?これに別途Letus Eliteが$1,799ですでに40万円。そこへGY-HM700とベースプレート他、各種必須オプションを追加すると…おいおい、ザッと120万以上コースかよ?(泣)、と内心の声。

・・・・・・・・・・・・

GY-HM100+Letus Miniでの最後の撮影となったクロマキー撮影が2010年3月10日。GY-HM100+Letus Miniの「DoFセット」のドナドナが決まったのが3月14日。そして上記のPhotoshopで作った妄想図 想像図と内心の声との葛藤に悶々とすること二日。3月16日、キヤノンからEOS 5D MarkII ファームウェア Version 2.0.3が発表されたというニュースが流れました。

えっ?冒頭に書いたDSLRビデオの6つの制約のうち、1、2、5、6の4項目が一気に解消すんですかっ!?(…)

これにコロッと参ってしまったボクは、ニュースを見るが早いか、いつもお世話になっている新宿 マップカメラに電話して在庫のお取り置きをお願いし、1時間後にはEOS 5D MarkIIユーザーになってしまいました。

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