クロマキー合成に挑戦(2)

Written by . Filed under Final Cut, VIDEO. Tagged , , . Bookmark the Permalink. Post a Comment. Leave a Trackback URL.



メイクも終わり、スタンバイ完了の魚健さん(写真ではわかりませんが、胸ポケットに挿したボールペンの中に小型マイクが仕込んであります)。

今回撮ったビデオは、クライアント様が行っている科学系青少年育成プログラムの “教材” です。ボタンを押すだけで原稿と同じ絵が出てくる便利な「コピー機の仕組み」を、役者さん扮する “コピー博士” が解説する、という内容。そのコピー博士役には、もうかれこれ10年ほど前に初めて舞台で見て以来、そのルックス、声、才能に惚れ込んでいる 魚健さんに演じていただきました。

魚健さんは普段は声優としても活躍中なだけあり(というか、声優が本職?)、渋くて張りのあるいい声をしています。ですが、今回は声だけではないので、『台本を読みながら喋る』わけにはいきません。こういう時、プロの撮影現場では “プロンプター” と呼ばれる自動カンペ送り装置(?)を使うらしいのですが、もちろんそんなものはないので、代わりに MacBookAirに入れて持っていったテキストファイルを、プロジェクターで紙ロールに映し出して即席プロンプターとしました(バッチリでした)。

今回は撮影スタジオではなく、クライアント様の事業所内にある広い会議室のような、倉庫のような部屋をお借りして撮ったのですが、ロケ撮影と違ってこうした屋内撮影では電源に事欠かないのが良いところですね。ビデオもモニタもすべて常時ACに繋がっているので、不意のバッテリー切れの心配がないというのは、なんという安心感でしょう(笑)。

午前10時に撮影を始め、照明を4パターンに分けた魚健さんのパート、実験機材のブツ撮り、クローズアップ等、すべてのカットを撮り終えたのが午後9時頃。途中、1時間ほどランチブレークを入れただけなので、約10時間ぶっ続けで撮影したことになります。

いつもはロケーション撮影ばかりのワンマンユニットなので、レンズの交換から三脚運びまですべて一人でやっています。今回の撮影では、ボクは「監督」状態で、柄にもなく偉そうにモニターを覗きながら、「あ、次は85mmをセットしておいて」などと指示を出すだけ。こんなに楽チンで良いのだろうか?と不安になるくらい、テキパキと手伝ってくださった松田さん、高浦くんにはこの場をお借りして今一度、厚くお礼申し上げます。本当にどうもありがとうございました。

さて。撮影は順調かつ軽快に終了したものの、それからの編集が地獄でした。なにしろ撮影したのは魚健さん演じるコピー博士の演技とセリフだけです。クロマキー撮影のヌキはテストの時同様、Final Cut ProのPrimatte RTで綺麗に抜けてくれ、なにも問題なくPhotoshopで作った背景と合成することができました。また、声は仕込みマイクで拾ってあったので、整音からBGMの選曲、最後のミックスダウンまで、Soundtrack Proでおちゃのこさいさい。それほど時間はかかりませんでした。

ですが、各シーンにはセリフの内容を図解するアニメーションが必要です。もともと “まだあまり使ったことがない Motion 4.0のお勉強に最適!” くらいの気持ちでいたのが間違いの始まり。予定納品期限をなんと1ヶ月近くも超過してしまい、完成して公開できたのが5月の連休明けでした。Motionに関してはまた稿を改めて書こうと思いますが、なにはともあれ、まずはやっと3日前に公開できたその完成品をご覧ください。

Ricoh Science Caravan


Post a Comment

Your email is never published nor shared. Required fields are marked *

*
*

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>