SONYの新型 CineAlta 4KとRED EPICとレンズのお話

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FILM AND DIGITAL TIMESという映画/ビデオの制作現場、そして撮影機材に関するかなり専門的な内容の雑誌があります(隔月刊でPDF版と印刷版があり、どちらも有料)。この雑誌の編集長 Jon Fauerさんは、ハリウッドで何本も映画を撮っているDP(Director of Photography)が本職(?)ですが、この方が昨日、個人ブログの方にこんなニュースを書いたので、以降、ほうぼうで話題沸騰中です!

FILM AND DIGITAL TIMES : New Sony Camera: 4K and Beyond

New Sony Camera: 4K and Beyond

…We’re an hour southwest of Tokyo at Sony’s Tech Center in Atsugi. No pictures allowed, but we spent time with the development team and executives involved in this latest addition to the Sony CineAlta product line. It doesn’t have a name yet, but instead of calling it the Next CineAlta Camera, let’s give it the working title of Cine Altissima. She is not a mere 4K motion picture camera. Behind the PL mount, there’s an 8K sensor: 8768 x 2324 pixel single CMOS sensor (that’s 20.4 Megapixels) — Super35 3-perf size, 16-bit RAW output, 16:8:8.
Altissima covers a wider color space than any other digital camera, and will include ACES Film Emulation.
In normal mode, the new Sony 4K camera will shoot from 1-72 fps. In HFR (High Frame Rate) mode, she’ll go from 1-120 fps.

[抄訳]
新しいSONYのカメラ:4Kを越えて

(前略)我々は現在、東京から南西方向に1時間ほど離れた、SONYの厚木テクノロジーセンターに来ている。写真は掲載できないが、SONYのデジタルシネマカメラ、CineAltaシリーズにもうすぐ追加される新製品の開発チームと一緒だ。まだ製品名はないのだが「新型CineAlta(シネ・アルタ)」というのもナンなので、ここでは開発ネームとして「CineAltissima(シネ・アルティッシマ)」と呼んでおく。こいつは4K収録ができるビデオカメラだが、ただの4Kではない。PLマウントのうしろには、実は8K(8768 x 2324)の単板CMOSセンサーが隠れており(つまり2千万画素だ)、Super 35mm相当の画角、16-bit RAWで 16:8:8 の画を収録できる。
Altissimaは他のどんなカメラよりも広い色域をカバーし、ACESフィルム・エミュレーション機能も搭載している。
このSONYの4Kカメラは、ノーマルモードでは1〜72fpsで撮影できる。また、ハイ・フレームレート・モードでは、1〜120fpsで撮影することも可能だ。


むむむ…。Super35mm画角、16-bit RAWあたりまでは理解できるんですが、16:8:8 というのはなんでしょう?(爆)
民生用ビデオカメラやEOSなどの一眼レフが吐き出す映像信号は 4:2:0。業務用、放送用カメラの多くが 4:2:2。ココから先のデジタルシネマの世界では、主に NanoFlash や KiPro Mini のような外付けレコーダーを使ってめくるめく 4:4:4 記録も… あたりも知識としては知っています。ですが、16:8:8 って? 輝度(Y)、Pb、Pr ともに、それぞれ 4:2:2 の4倍の深度とは…?

……………………………。

一瞬、マジメに考えかけて我に返りました。どうせボクには全く関係のない世界の話ではありませんか。あっはっは。(思考停止)

…と、天下のSONY様が次なるグローバル・スタンダードを目指し、高精細・高解像度なデジタル・シネマカメラ新型機の準備を着々と進める中、かたやのREDからはEPICのデリバリーが少しずつ進んでいる様子。ネット上のあちこちで喜びの声やらテスト映像やらが見られるようになってきました。

negative space : Hands-on with the Epic


AltissimaにしろEPICにしろ、自分には関係のない世界の話。とはいえ、EPICのほうは単なる撮影道具としての魅力を越えて、なんというか、ガジェットとしての官能的な魔力のようなものがありますなぁ。いやつまり用もないのに欲しいなぁという意味ですが(笑)。

あ、そうそう。先週読んだこちらの記事に、ちょっと衝撃的な情報が。

Aktuellt just nu : PL-glass or still lenses for Sony F3

これ、スウェーデンのビデオカメラマンらしき人(←なにしろ記事以外すべてスウェーデン語なので、筆者の名前もよくわかりません(爆))が書いた『SONY F3にはPLマウントのレンズが良いのか?はたまた一眼レフ用レンズで充分なのか?』という考察を綴った記事です。Nikon 50mm F1.4、Sigma 18-50mm F2.8ズーム、それにArri Master Prime 50mm t1.3 を色々な角度から比較検討しています。

エルゴノミクス関係は、さすがにフォーカスリングを回しても全長が変化しない作りだとか、クリックのない絞りリングなど、もともと映像制作用途に特化しているArri Master Primeの圧勝!なんですが、レンズチャートを使った分解能比較では、NikonもSigmaも1段絞ったら Arriとほとんど変わらないシャープな描写をすることが判明。さらに困ったことには(?)2段絞ったらArri MasterPrimeよりもシャープに写ってしまいました(笑)。

で、この方の結論としては、レンズの設計やガラスの加工技術も日進月歩なので、古いPLマウントのシネレンズに大枚をはたくよりも、1/10かヘタをすれば1/20の値段で手に入る一眼レフ用レンズをお買いなさい、ということらしいですが、ま、それはそれとして。

ボクが驚いたのは、実はここで登場している2004年発売の Sigma 18-50mm F2.8 EX DC(すでに販売中止/中古価格3万円程度)は、 RED 18-50mm T3 と同じレンズだと書いてあるのですが、本当なんでしょうか?

んーー。実売4万円程度で売られていたレンズが、PLマウントとREDのタグがついて4,000ドル。うひょー、およそ8倍ですか!? 一眼レフ用と同じレンズを使った CP.2シリーズを2倍から3倍の値付けで販売しているZeiss様以上だ!
…とはいえ、そのREDの4,000ドルの18-50mmズームは “PLマウントのシネズームレンズとしては破格に安くて写りも悪くない良いレンズ!” として人気なのだとか。

いや。モノの値段て、昔からよくわからないんですけどね。

2 Comments

  1. ぬほりん
    Posted 2011/03/02 at 22:03 | Permalink

    あ、ブラックな世界に足を・・・( ´△`)

    • raitank
      Posted 2011/03/02 at 22:07 | Permalink

      どの辺りが “ブラックな世界” なのかすら、把握してなかったりして…(笑)

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