おっ。もう3月が終わるんですか? 今月は短信特集でしたね。いや期せずして。して来月は? なもん知りませんがな。ってなワケで今日も3題、行ってみましょう。
▊ Zeissコンパクトズーム発売開始
昨年の NABでのデビュー時、その流線型なボディデザインに、個人的にかなりの違和感を感じた Zeissの新レンズラインナップ。流れるラインの第一弾は先日ご紹介した Distagon 55mm f/1.4 T* なのかと思っていたら、なんとシネマズームのほうが先に発売開始されちゃいました!
▶ Zeiss Compact Zoom CZ.2 70-200mm T/2.9
▶ AbelCine : Zeiss Compact Zoom CZ.2 70-200mm T2.9
現物のサイズ感がよくわかる昨年の NAB会場からの映像がこちら。
フォーカス、絞りともに予めギアが刻まれたシネマレンズ仕様。また、なにしろお値段=$19,900(約¥190万)ということで、“スチルな人” が購入されることはまずないものと思われますが(?)、でも単焦点シネマレンズ群、CP.2と同じくフルフレーム・センサーの画角をカバーしています。
マウントは、PL、Canon EF、Nikon F、M4/3、Sony E。引きボケなし保証。「重量 “たったの” 2.8kgなので手持ち撮影に最適」…な〜んて書かれているのがシネマレンズの証ですが、この 70-200mmには同じラインの兄弟、28-80mm T/2.9がいて、こちらももうすぐ発売が開始されるもよう。お値段は同じく$19,900。
▶ AbelCine : Zeiss Compact Zoom CZ.2 28-80mm T2.9
これに、以前からある Zeiss LWZ.2 15.5-45mm T2.6 Zoom(お値段同じ)を加えたら、“たったの” 600万円弱で 15.5mm – 200mmまで、ほかは要らない鉄壁の画角カバー率!?のセットが組めます(…が、15.5-45mmは残念ながらスーパー35mm画角までで、フルフレーム画角はカバーしていません)。
▶ AbelCine : Zeiss LWZ.2 15.5-45mm T2.6 Zoom
お金が余って余って仕方がない!というかたは、ぜひセットで購入して… ボクに貸してください。(^_^)v
• • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • •
▊ Schneider製フルフレーム・シネマレンズ
独の名門レンズメーカー、Schneider Kreuznach社から「Xenon FFプライム」という名のちょっと画期的なシネマレンズ・セットが登場。最初の3本は 35mm、50mm、75mmの単焦点で、すべて T/2.1の明るさを誇ります。製品名に冠されている「FF」はフルフレームの略。つまり上記 Zeissレンズと同じく、シネマレンズなのにフルフレーム画角をカバーするレンズ群です。
ただこのレンズが “画期的” な理由は、単にフルフレーム画角をカバーすること以上に深いのでした。その辺の事情を説明して下さっているのが、お馴染み Matthew Duclosさん。
▶ Circle of Confusion : Schneider To Offer Mid-Range Xenon FF Primes
いわゆるシネマレンズで、かつフルフレーム画角をカバーする単焦点レンズのシリーズには、Zeissの CP.2のほかに Canonの CN-Eプライムがあります。…ですがどちらのシネマレンズも、中身の光学技術・設計のルーツは 35mm一眼レフ用のレンズであることは皆様ご存知の通り(Zeissは ZF.2、Canonは EF Lレンズがベース)。Canonはまだしも、Zeissには Masterシリーズや Ultraシリーズをはじめ、恐るべき光学性能を誇る “ホンモノ” のシネマレンズがあるわけですが、そちらからのトップダウン型 DNA移植はなし。
▶ Zeiss : Cinematography
対する Schneiderの FFプライムシリーズは、同社が擁するより大型で本格派のシネマレンズ、Cine-Xenars IIIシリーズの光学設計をフルフレームの画角に最適化した上で、小型軽量化を実現しているところが素晴らしい!と、Duclosさんが誉めておられます。
▶ SchneiderOptics : Schneider-Kreuznach Introduces Cine-Xenar Lenses
フルフレームをカバーするということで、レンズマウントは PLのほかに、Canon EF、Nikon Fマウント版が用意されるそうです。お値段はまだ発表されていませんが、Duclosさん曰く、単価$3,000〜5,000(約¥28.5〜47.5万)程度になるだろうとのこと。
お金が余って余って仕方がない!というかたは…(以下略)
• • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • •
▊ Cinema EOS C300、500専用ルーペ
昨年11月の InterBEEでチラッと右目の片隅に捉えてはいたものの、諸般の事情(主に生放送レポーター役でテンパってました(汗))で詳細を追いかける余裕がなかった C300、C500専用のビューファインダー「Deity Mira viewfinder」が正式に発売開始されたというニュースを Cinescopophiliaさんが報じています。
▶ Cinescopophilia : Deity Mira Viewfinder Now Available
▶ Diety Mira View Finder
この Deity Mira viewfinder、あまりどこかで採り上げられていた記憶がないのですが、作ったのは C300オーナーであり、かつ Cinema EOSのオフィシャル「アンバサダー」でもある仏・映画監督、Sebastian Devaud氏。なにしろ製品の公式デビューが日本の InterBEEだったから、なのでしょうか、プロモ映像では日本人の方が製品名を叫んでいたり、バックには「北の酒場」が流れていたり…(笑)(けどこれ、クレジットも書かれてないし、いいのかなぁ?)。
http://vimeo.com/57007387
ところで、Deity社のサイトによると「C300、C500に付属する純正モニタの 1280x960表示を3倍に拡大表示するルーペ」と書かれているんですが、C300、C500のモニターって RETINAだったんですか? いやあ、知りませんでした。(^_^;)
黒と赤というボディカラーは、きっと Canonのシネマレンズと合わせたのでしょう(か?)。お値段は$695(約¥6.5万)ということで、この手の後付けルーペにしては存外に高い!印象ですが、まぁそんなに数が出る製品とは思えませんから… ということなのでしょう(たぶん)。
オマケ。うろうろと製品情報を探していたら、InterBEE時に System5さんが Sebastian Devaud氏もろとも独占映像で紹介していたことを発見。いやあ、未見でした。
26 Comments
北酒場???!(◎_◎;)
そうなんですよ。大笑いですよね(笑)。製品自体がマイナーなのと、視聴数が大したことないので「まだ見つかってない」ということですけれども…(笑)
先日のDog Schidt Optiksネタの後、今回はzeissのシネマズーム!この振り幅、さすがでございます!(笑)
個人で触る事は中々ないお大尽なズームレンズかと思いますfが、やっぱりこれだけしっかりしたものだと解像度も全域で一定なんですかね?28-80の広角側とか一度覗いてみたいものです!
いえいえ、とんでもございませぬ。なにやらカメラ熱が一段落したら、またぞろレンズ関連の話題ばかりが目につくようになってきている感じでしょうか(笑)。しかしまぁ、次から次へと… 尽きないものですね(笑)。
カメラ熱は一段落とは羨ましい!こちらは相変わらずカメラもレンズも何にでも興味津々…空の財布には目もくれずあれやこれやとアンテナ貼ってます(苦笑)。
目下の興味は話題のOdyssey7ですかね。Sonyにライセンス払ってコーデック対応してくれたらサイコーなんだけど無理かなぁ、やっぱり(カンケーないネタですみません!)。
えへへ。実は忙しくてまだレポートを書けていないんですが、先日、久しぶりにデジタル一眼を買いましてね。今年はもうカメラは、BMCCとコレでいいや、って(笑)。Odyssey7はやたらと注目されてますね。これも短信でまとめねば!リストに入りつつ、記事を作っている時間がとれず…。年度末は毎度これです。む〜〜ん… (´・_・`)
おぉ〜!BMCC後にも導入されていたのですね!おめでとうございます!!
新しく購入されたデジイチは多分あれかこれか…raitankさんならどちらかだろうなと想像しつつ(笑)、記事を楽しみにしております〜!
もう少ししたらレポートを公開できると思うので、少々お待ちくださいませ。(^_^)v
CZ欲しいですね!
売価200万として5年リースで約4万弱/月。頑張ればリースできますが,1本だけじゃ微妙…
CZのワイド版(16-35?)開発中との噂を昨秋くらいに聞きましたがどうなんでしょうか?
Schneiderは懐かしい感じです。16㎜の頃は使ってました。Duclos兄さんのお薦めなら間違いないんでしょうね。覗いてみたいです!
Light Weight Zoomの代わりになる Compact Zoomが出たら、本当に他は要らない最強のトリオセットになりますね〜。しかも、M4/3〜フルフレームまで、カメラも選ばないハンサムぶり(笑)。いいですねぇ〜。(^_^)v
ですねぇ!
是非、前玉径95㎜で揃えて欲しいですが114㎜ですかねWW
いえ、LWZは 114mmですが、CZは 28-80も 70-200も 95mmのようです。ドンピシャ!(^_^)v
前玉95mm揃いなのは楽でいいですね。
しかし、毎月4万円。一本ならなんとか。でも、ペイするかは微妙な金額ですね。
手塚さん、レンタルが25,000~30,000円くらいと推測されるので月2日使えばツーペイですが微妙なところですね。
raitankさん、114㎜以下だと小型のマッドボックスで使えるので良いんですけどね☆
ところでBMCCは業務でお使いになられましたか?
何に使えるのか迷っていてまだ1円も回収できていませんww
BMCC、業務でバリバリ使ってます。っていうかボクの場合、なにに使えるか?もなにも、撮影仕事は全部 BMCCに切り替えちゃいました。今はバックアップのデジイチとの画調の合わせ方に腐心していますが、これが中々難しくって…(笑)
さすがです!
このところ、C300やらFS700やらC100などのND内蔵機を主に使ってしまいます。
ローバジェットの仕事が増えたのとマッドボックスを失くした(盗まれた?)のが要因なんですけど。
BMCCマッドボックス要りますもんね…
5D(これも3にしたんですが使ってない)を売ってマッドボックス買い直しですかねぇwww
> BMCCマッドボックス要りますもんね…
真夏になったら… ですが、今はフェーダーNDだけで(= Matteboxなしで)運用しとります。邪道でスミマセン(笑)。(^_^;)
邪道じゃないですよ!
こちとらは、フレンチフラッグで正統ですけどww
前のがこんなので……。
http://www.rocky2.jp/car/2012/09/-c.php
今度のがこんなのです。
http://www.rotas-rv.co.jp/usedcar/marco_polo_110508/index.html
大体シネズームレンズレンズと同じくらいの金額なのが悩ましいところです。
車だったら乗れますが、レンズは……(^^;
うひょ〜!ベンツってキャンパーまで出してたんですか。これはまた、ま〜ったく知らない世界で興味深いです。(^_^)v
メルセデス ベンツ マルコポーロ という、ウェストファリアブランドのキャンパーです。
ベンツの制式車種なんですが日本には公式輸入されて居らず、並行輸入になっちゃいます。
ウェストファリアなので、クレープ屋さんなどでおなじみのフォルクスワーゲンバスキャンパーの正統後継車ですね。
私はアウトドア遊びしかしないので、こういうのしかわかりません(^^;
4人まで就寝できますので、是非、キャンプご同行下さいませ!
新車だと目玉が飛び出ます!(笑)
http://www.cam-fujiwara.com/import/mb_marcopolo/
ああ、クレープ屋さんのワーゲン・キャンパーは知ってます。あれの後継車なんですか。へぇ〜〜。
…で、新車のお値段拝見して、言われた通り、目玉、飛び出ました! (◎_◎;) でも、優雅で豪華でいいですねぇ。
ベンツの公式サイトだとこんな感じです。
こういうのが自動車メーカーの制式車種で出るのが、さすがドイツだなあ、と。
http://www.mercedes-benz.de/content/germany/mpc/mpc_germany_website/de/home_mpc/mpv_and_camper_van/home/new_mpvs_and_camper_vans/models/camper_vans/viano_fmp_639.flash.html
しまった。このレンズものすごく欲しい。
でも、社有キャンパーを買い換えてしまったので買えないッス。。。
いやあ、日夜こうして世界の逸品(?)をご紹介しておきながら、ボク個人は一つも購入対象物ではなかったりします(値段的に)。それに引き換え社長ってば…(笑) っていうか社有キャンパーって、要は放送車のことっすか?出先からバンバン生放送中継!みたいな。スゴ過ぎ!(◎_◎;)
機材車兼ネット中継車兼移動スタジオです。以前から政治家さんなんかに使って貰ってます。
ただ、車内での収録は皆さん嫌がるので、打ち合わせ場所と化してますね(^^;
前のはアメリカ産のモーターホームだったのですが、最小のものでも日本ではでかすぎまして、昨日売ってポップアップのドイツ産に買い換えたところなんです。うちは「ハイエンドホームページ」と称して、実際にはネット映像収録なんかもやってるんです。
変わったところでは、流鏑馬や武道大会なんかの取材なんかもやってます(笑)