昨日、怒濤のように新製品+新技術を発表しまくった SONYさん。巷はなにしろ Alexaの外観と REDのモジュラー性を 巧みにバクッた リスペクトした F5、F55が話題なワケですが、どう考えてもこれは “ボクのカメラじゃな〜い” ので(笑)、かなり落ち着いて傍観者モードを決め込んでいます。
それよりも、それら新型カメラの屋台骨となり、F55においては本体内 4K記録を実現する鍵となっている(のであろう?)XAVCという新しい圧縮フォーマットのほうに興味が向き、昨日以来、ちょっと調べていました。
▶ SONY XAVC (PDF)
名称からして明らかなように、これは X(拡張)AVCなはずで、つまりは MPEG-4 AVC/H.264ベースに違いないと想像していたんですが、正式には以下のような仕様だそうです。
• MPEG-4 AVC/H.264 ビデオ圧縮
• 4K (4096 x 2160 及び 3840 x 2160)
• HD 及び プロキシ解像度
• 色深度:8-bit、10bit、12bit
• 最大フレームレート:60fps
• MXFラッピング可能
• カラーサンプリング:4:2:0、4:2:2、4:4:4
なるほど…。今ボクらの周りにある実用性の高い要件をすべて網羅した包括的なフォーマットなんですね。これから本格的にやって来る 4Kの解像度にしても、“DCP”、つまり映画のデジタル上映規格の 4K 4096 x 2160解像度に加え、いわゆる “Quad HD” 放送規格の 4K 3840 x 2160解像度もしっかりカバーしています。
まぁ強いて云えば、最大フレームレートが倍だったら良かったかなー?と思ったものの、XAVCは “オープン規格” だそうで、その辺は各社が自由にサジ加減を調整できるということでしょうか。
時代は 非圧縮 RAWだ!という声も聞こえますが、業界全体で見たら、まだまだそんな最高画質で挑む必要がない仕事のほうが多いのも事実なわけで(笑)。4K時代の撮影&編集ワークフロー、及びに視聴環境のことを考えたら、逆に圧縮コーデックには今までにも増して高効率に頑張って貰わねばならない状況が続くのでしょう。
ちなみに、現在までに以下の各社が XAVC規格に賛同しワークフローの提供を表明している、としてリストがありますが…
• ノンリニア編集ソフト:Adobe CS6(要・Rovi社の Plug-in)、 Avid、
Final Cut Pro X、Grass Valley、Quantel、Rovi、Sony Vegas Pro 12
• オンセット・デイリー:Assimilate、Codex、Colorfront、FilmLight、
MTI、YoYotta
• カラーグレーディング:Assimilate、FilmLight、Quantel
• ソフトウェアコーデック:Rovi
• コーデックボード:Matrox
みごとに日本の他社さんが入っておりませんねぇ〜。(^_^;)
…きっと「これから」ってことなんでしょうね?
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20 Comments
> みごとに日本の他社さんが入っておりませんねぇ〜。(^_^;)
> …きっと「これから」ってことなんでしょうね?
ってどういう意味ですか?
いえ、AVCHDの時みたく、Panaさんを巻き込んだりしてないんだ?(まだ?)と。
F55 F5それぞれいくらくらいなんでしょうねえ。
なんか、個人的には4kに興味があっても、敷居が高いですね。
ソニーとしてはまだまだ高価格帯で売りたいのでしょうか。
Z5JのようなデザインだけれどもEマウント搭載で
素子はAPSサイズの単板で1100万画素クラスの4kで、
XQDカード1枚に上手く圧縮して記録できる小型のカメラを35万円くらいで
出してほしいんですねどね。
もちろん3GSDI搭載でもっと高画質がいいという人は外部記録でみたいな感じで
↑みたいのを出せば売れそうですが、まだ3年くらいはかかりそうですかね。
いまのところ4Kハンディだとビクターさんからしか出てないですが
カードを何枚も使うというのが気になりますし、素子が小さいのも・・・
F55が¥450万、F5が¥180万くらいと噂されてますね。それに、4Kレコーダーが別途¥80万。FS700にこのレコーダーを接続するインターフェイスが¥20万。なので、すでにFS700をお持ちのユーザーさんは、追加¥100万で 4Kカメラにアップグレード!って寸法みたいですが。
4Kカメラが¥50万以下に下がるのは、仰る通り3年後くらいですかねぇ。願わくば、それまでに編集環境も進化(機能的に、コスト的に)してくれていますように!って感じですが… (^_^;)
EPICがSSDユニットとレンズマウント付きで、F5本体のみの予想価格と同じ価格になっちゃいましたね(^^;
こりゃ、SONYさんも大変そうな気が(^^;
なるほどです!大変参考になります。
ところで、SONY的にはF55とF5はどちらもシネアルタだし同じような筐体を持っているけど、別物(別用途)と考えているらしいです。F55はデジタルシネマ用、F5はITU709準拠(テレビ用。というか、液パネや有機ELパネルで観るもの向き)とはっきりと区分けされているとの事です。ちなみに、F65もデジタルシネマ用途です。
私も、ダイナミックレンジが一番稼げるのはF55はISO1250、F5はISO2000だと思ってました。違うんですね。
> 同じような筐体を持っているけど、別物(別用途)と考えているらしいです。
そうですよね。F55搭載のセンサーは F65ゆずり… ってことは、 GAMUTがフィルムの色域すら越えているってことですものね。これは放送用途では、かえって使いづらい(というか無駄)。明らかにデジタルシネマ向けっつーことで、ひいては対 EPICマシンということですね。
F55とF5、F65の良い資料がありました。ご参照ください。
http://blog.abelcine.com/2012/11/01/sonys-pmw-f5-and-f55-defining-cfa/
ああ、これは素晴らしいですねぇ。どうしてこういう情報発信が日本語でなされないんでしょうね?(^_^;) うちらの国のカメラ、技術なのに。まったく…
http://bit.ly/PMW55Videoで説明しています。
わー! タックさん、ありがとうございます。このビデオはスゴイですね。味も素っ気もなく技術者のオッサンがただ喋り続けるだけだし、解像度低くてフル画面にすると汚らしいし、なんだこれ?品質ですけど(笑)、内容は文句なしに素晴らしい!幾つも新事実を知りました。
>新型のでっかいバッテリー、高効率化によって「従来の倍、長持ち」になったけど、それでも1時間しか保たないんですね(笑)。
>F55のベース感度は ISO1250じゃなくて、ISO1600なんですね(記事、修正しなくちゃ!)。
凄く今のSONYらしいフォーマットだと思います。
でもなんか無機質でロマンが無いように感じるんですよね。
趣味道楽で買うカメラとして見ると。
大昔のパソコンで例えると高性能で実用的だけど面白味の無いPC98のような感じで(笑
REDは当時のMAC、BMCCはAMIGA的な・・・・って何言ってるのか意味不明ですよね。すみません。
いやいや、「ああ、そうね。そんな感じ!」…と、ボクはけっこうツボにはまりました(笑)。
でもだから、もしかしてまかり間違えば趣味道楽で買っちゃうこともあり得るカメラはやっぱり REDで、さらにそんな趣味人の中でも変わり者が BMCCに流れて、あぁ80年代の夢よ再び、と。(^_^;)
…ってボクもイミフメイっすね。すみません。
確かに!
REDはMAC、BMCCはAMIGAのポジションですね!
さしずめALEXAはIRIX?
う〜む、勉強になります。
このフォーマットってそのうち業務用機種に降りてきそうなニオイがしませんか?
別稿になりますがFCPXのレンダリング速くなった件も4K対応?
はい、めちゃめちゃ降りてくるんではないでしょうか?(笑) 要は、HD(MPEG HD)とSD(DVCAM)をベースに展開していた XDCAM EXの「次」のフォーマット(HD+4K)ってことですものね。
別項で書いた FCP-X高速化の方は、本来『最初からそうあるべき』だった機能を、『あるべき姿に正した』というだけで 4K対応とは無関係だと思いますよ〜。(^_^)v
将来設計がしっかりしてて婚活ポイント高いイマドキ男子っぽい。
けど、こういうことは松下くんには声かけなくて良かったのかなあ?
そうなんですよ。一つ前の「AVCHD」の時は、仲良く一緒に婚活してたのにねぇ。(´・_・`)
パナソニックは今期無配当だそうで、ピンチですね。
ところで、AVCHDはBDのフォーマットを流用したそうですが
”X”も次期ディスクメディアがらみなのでしょうか?
シャープ君、松下君と、大赤字確定のようで。SONY君のパねぇ本気度も、むべなるかな。…ときに、次期ディスクメディアって、なんか噂ありましたっけ? Appleのデスクトップ、ノートからディスク・スロットが消えてしまい、もうこのままディスクメディアは全滅するものと思ってたんですが、「次」があるんですか〜? (^_^;)