昨日、FinalCut Pro X、Compressor、Motionの3製品すべてがアップデートされました。特に FCP-Xに関しては、待望のマルチカム編集機能が復活… いや、単なる復活ではなく大いなる進化を遂げていることがニュースになっています。下の機能紹介ビデオを見てみてください。ナレーションは英語ですが、たったの2分ほどですし、見るだけで「おぉ!」となること受け合いですよ!
<FinalCut Pro X 10.0.3 主なアップデートされた機能>
➡ マルチカム編集機能の復活
フォーマットやフレームレートが混在した素材、最大64アングルまでサポート。オーディオ波形、タイムコードなど複数の選択肢による自動シンクロ機能搭載。
➡ メディアのマニュアル再リンク機能
➡ レイヤー構造を維持したPhotoshopファイルのインポート
➡ 高度なクロマキー機能
➡ カラコレ、エフェクト、音声キーフレーム込みで入出力できるXML1.1
➡ カラーボードに「キー」コントロール機能追加
➡ カラーボードの調整が、数値でコントロール可能に
これら、FCP-X内の機能刷新や追加のほかに、サードパーティとの協調で新たに幾つかの機能も実現されているようです。
➡ 他社製ブレークアウト・ボックス経由で外部モニタ出力を実現
ようやく、Aja、Blackmagic Design、Matrox等の出力機器、PCIeカード + Thunderboltケーブル経由で、外部モニタに映像を出力する機能が追加されました。…これ、地味に待っていたかたも多かったのではないでしょうか。といっても、まだその「機器類」が一つも出荷されていない(あるいはファームのアップデートが実施されていない)らしいので、実質的に使えるようになるまでには依然しばらく時間がかかりそうですが。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
[追記 2月1日 22:00]
『しばらく時間がかかりそう』と言った口が乾く前に、各社から続々とドライバーが発表されました。
AJAは、FCP-Xと同社製品との連携に関する全24ページの詳細な解説書PDFも発行して万全の構え。そして、io XTを使って映像信号出力を実現する最新のドライバーAJA 10.2 Xのβ版も公開開始。
▶ Working with Final Cut Pro X and AJA
▶ AJA 10.2 X
Blackmagic Designからも、放送映像信号出力を実現する最新ドライバー、Desktop Video 9.2(同じくβ版)が発表され、また AJA同様、同社製品と FCP-Xとの連携の解説書、Desktop Video Manualを本日付で更新しました。
▶ Desktop Video 9.2
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
➡ IntelligentSoftware社のユーティリティ経由での、FCP7との連携
以前、同社の「Project Xto7」ユーティリティを使うと、FCP-Xの編集データをタイムラインごと FinalCut Pro7に持って行ける ことを記事にしましたが、同社から今度は「7toX」という、その逆の動作を実現するユーティリティが登場したようです。…ココで重要なことは、このユーティリティが “Appleのお墨付き” をもらっていること。つまり、Apple自身は今後もこの分野の機能を自社で開発したり、FCP-Xに機能追加したりする意志がないものと思われます(爆)。
▶ IntelligentSoftware Xto7
▶ IntelligentSoftware 7toX
さて。この FCP-Xのアップデートを待っていたことは明白ですが、Redgiant Softwareが MagicBullet Looks2をアップデートし、遂に FCP-Xに対応しました。
Looks2を FCP-X上で使うとどんな感じか?は上のビデオをご覧いただくとして、この FCP-Xへの対応を記念して、同社では 1月31日から2月7日までの一週間、MB Looks2を半額で提供するそうです。
▶ Redgiant Software | MagicBullet Looks2
同社オンラインストアで Looks2の購入手続きを進め、最後に支払いを実行する際に「LOOKSFCPX50」というクーポンコードを入力してください。自動的に定価$399から$200が差し引かれ、$199(約¥15,000)で購入できるそうです。
写真といわず映像といわず、色をいじると画質が下がります。ですので、本格的なカラーグレーディングは、できれば16-bit以上の色深度で動作するソフト(Apple ColorやAdobe AfterEffectなど)で行うのが最善でしょう。
反面、MagicBullet Looks2のような “プラグイン” 形式で提供されているソフトは、なんといっても編集ソフト上でそのまま操作できるので、お手軽です。また、特にこの Looks2はインターフェイスを含め、文句ナシに “操作すること自体が楽しい” ソフトなので、この値段で手に入るなら、買っておいて損はないと思います。
…ま、Redgiant Software社は一年中セールをやっているので、今回見逃しても慌てる必要はありませんが(笑)。
20 Comments
へー、マルチカムのアップデートはお試し版使い続けてる身としては関係ないお話かと思いきや、ご丁寧に10.0.3のトライアルも出てるんですねー。もうコンプレッサーだけ買えば良いかと(笑) 次期OS辺りにはにFCPXが付属で付いてそうなサービスっぷりですな〜タイムマシンを積んだ時からアップルはソフトウェアに価値を見いだせないと割り切ってるんでしょうか。
う〜ん、でも実はその Compressorだけ、未だに 64-bit化されてなかったりして(笑)。
…Appleはソフトに価値を見い出してないんでしょうか。ボクはけっこう、その逆という事もあり得るのかなぁ?と思っています。最終的な目標は「揺るぎない 100%のコントロール(囲い込み)」なんじゃないか?って。
iPhone、iPadではすでに成功しちゃったその戦略をノートやデスクトップにも敷延せん、と。そのために、ソフトは他社製ソフトを買う理由が見つからないほど安い値段で出すし、Lion以降は OSだって AppStore経由でしか買えません!って。すでに「馴れ親しんだ(親しまされた)」iOSアプリの購入スタイルに収斂していくつもりでは…?
ワタクシFCPXしか所有しておらず
昨年力づくで2カメ作品を編集しました。
疲れました、アップデート後なら大分楽だったかもしれません。
アップデート前もクリップの同期機能がありましたが
長尺のカットだとうまく同期できなかったので
(この問題は、アップデートで解決しているのか?まだ試していません)
DualEyesでそれぞれのカメラとオーディオを同期させ、
生成されたオーディオトラックを基準にして
カメラの同期をとるという回りくどいやり方を強いられました。
あとは重ねたクリップを無効にしたり有効にしながらのモニタリングで
Bカメラをカットして穴をあけて行くという作業。
マルチカム登場でFCPXもようやく一気に昭和から平成へ(?)となるのか、
でもマルチカメラのプロジェクトなんて当分ないだろうなぁ(笑)
amadeeusさんはじめまして。
>あとは重ねたクリップを無効にしたり有効にしながらのモニタリングで
Bカメラをカットして穴をあけて行くという作業。
マルチクリップの使い方分からないうちは正に6でそれやってましたwww
自動レンダリングを有効にしておくとしばらく放置して戻ってきた時に作業再開するのがちょっぴり勿体ない気がしたり。(表示OFFるとレンダリングも無効になるので)
> amadeeusさま
ですよねぇ。マルチカム編集ってきっと必要な人にとっては毎回必要だけど、やらない人にとっては金輪際必要がない機能なんだろうと思います。ボクも一度試してみたいものの、チャンスがない(笑)。同期の問題は、Plural Eyes(Dual Eyes?)が出てからかなり楽ちん!になりましたが、FCP-Xの自動同期機能は今回のアップデートできちんとPlural Eyes並みになったのでしょうか。こちらもまだ未体験。
…リリースされた時に未完成過ぎて、今後もまだまだ話題を提供し続けてくれそうなFCP-Xではあります(笑)。
記事ほとんど読まずにサイレントでFcp Xのほうの動画を見ていたのですが(どうせ英語のNa入ってても理解できないしぃ)
マルチカム編集が相当イイ感じに進化したのが十分見て取れてワクワクして来ました。なんつっても自動シンクロは最近ステージ丸撮りの仕事が多い自分には待望の機能かも?
これならそろそろお布施(?)払ってもいいかな?って感じです。
ただウチのMacbook proでは動作環境がギリギリでLionの導入すら二の足を踏んでるのですが…(10.0.1の体験版は無事に走ってくれましたけど)
> 断空我渡辺さま
その後、調べておりましたら、この「マルチカム編集機能」って欧米では『復活させて欲しい機能、No.1』だったそうですね。それをAppleったら、復活させただけではなく大幅に機能アップして実装させちゃったらしく、今回の件でちょっと漢を上げたようです(笑)。ステージ丸撮りのお仕事なんて、まさに打ってつけ!っぽいですよねぇ、確かに。お布施払っちゃったあかつきには、ぜひ「実際のところどうなのか!?」について教えてくださいませ〜。(^_^)v
raitankさん、おはようございます。
このブログでFCPXのアップデートを知りました(爆)。
FCPXは殆どタンスの肥やし状態だったんですが、これでまた色々試そうという気持ちになります。
『ファイナルカットペケ』の汚名返上となればいいですけどね。(W)
> このブログでFCPXのアップデートを知りました(爆)。
なんか、AppStoreで購入したソフトって、ある意味、アップデートしたのかどうか?解りづらいですよね…。AppStoreソフト自体、そんなに普段から起動するものでもありませんし。かくいうボクも、海外からの情報で知った次第でした。(^_^;)
これ面白そうですね。ポスプロとかじゃなくてカメラマンがさわるのにいいかも。MBAとかでもそんなに重くなく動くって言う感じでしょうか?
英語読解力に難が有る僕ですが、やってみようと思います。
香田さん、こんにちは! MB Looksは FinalCut Pro(あるいはFCP-X)上から直接さわれるので、取っつきやすいですし、インターフェイスが実際の撮影の手順に準じているので、直感的でわかりやすいですよ!記事にも書いた通り、この値段で買えるならとてもお得だと思います! ご健闘を祈ります! (^_^)v
来たなぁ〜って感じがします。
僕もそろそろXに慣れなきゃと思ってます(その前にライオンにしなきゃw)
あ。ragiさんは未だ SnowLeopardですか。それはちょっと考えどころかも知れませんよ〜!? ボクは個人的に Lion OSにして良かったことが一つもありません。FCP7が完璧に動く環境という意味でも、Lionよりも SnowLeopardのほうが色々安定していましたし。要は、FCP-Xと一緒で、Mac OS自体も Lionで、ようやくフル64-bitになったばかりの、いわば初号機。こまごまとした不具合(今までできていた事が突然できない!(泣))が色々あって、ストレスが溜まって仕方ありません。できれば Snow Leopardのままでいれば良かった! …もしくは、少なくとも SnowLeopardの環境をひとつ残しておけば良かった!と後悔しています。
そろそろ触らなきゃと焦りを感じていたのですが、raitankさんの書き込みで少し安心しました(笑)
ウチもSnowLeopardなので今のマシンはそのままで、買い替えのタイミングでFCP Xを入れようと思います。
しかしまだまだだと思っていたのですが、マルチカム対応/モニタ出力/7読み込みと気づけば大分進化してますね。AJA経由ならテープも大丈夫そうですし。
そうですねぇ、久しぶりに頑張ってる感じはひしひしと伝わってきますね。でも海外の情報を読んでいると、とうのAppleの FCP-X担当チームったら昨年の X 発表当時、世界中からのバッシングの嵐に『かなり落ち込んだ』とか書かれていて、え?だってアレを受け入れてもらえると信じていたわけアンタたち?と、逆に呆れてしまいました(笑)。
そうなんですよね〜それが唯一の不安なんですよ。
知り合いもCS5が落ちまくりって言ってたし…
取り敢えず別HDDでインストールしてみようと思ってます。
そう言えばMagicBullet Looks2早速購入しました!情報有り難うございました。
因にこれってFCPにもインストール出来るんですよね…汗、、。
> 因にこれってFCPにもインストール出来るんですよね…汗、、。
はい、全く問題ございません。Xでも7でも使えますよっ! (^_^)v
こんばんは。
いよいよアップデートされましたかぁ、FCP-X。
しかも良い感じに進化ですね。
ご多分に漏れず自分もFCP7継続組でして、FCP-X導入はまだまだ先だなぁなどと
のんびり構えておりましたが…。
そろそろFCP-Xの導入も準備しておかないと、取り残されそうな気配がしてきました。
MACKYさん、こんにちは。ボクは個人的にはマルチカム編集はした事がないんですが、上に掲載した映像を見た時には「おぉ〜!コレちょっとやってみたいかも!」と用もなく思ってしまいました(笑)。
たしかに進化はしているんですが、まだまだ「当たり前の事ができない」状態には違いなく、たとえば未だに「チャプターマーカー」がつけられないとか、ちょちょっと修正できそうなものですが、直ってないんですよねぇ。これがフシギで仕方がないんですが…
そこのところはホントに不可解ですよね。
わざとやってるんじゃないの?と言いたくなりますね ^^;
しかしまぁFCP-X発表時のあの非難の嵐も、今では何気に沈静化。
なんだかんだ言ってるうちにアップデートを繰り返して、
気がつけばいつのまにかまたFCP-Xがスタンダードに…
なんてこと事もありうるんでしょうかね???