昨日、欧米のブログメディアは、ついに発表された Arri Amira のユーロ、ドルでの公式価格の話題で持ち切りでした。それによると、カメラ+ビューファーだけのベース価格が $39,999(約¥411万)。
▶︎ Arri : ARRI NOW TAKING AMIRA ORDERS, PRICES START AT $39,999.00
▶︎ Film and Digital Times : ARRI Amira $39.9K
これに以下の3種類のソフトウェア・オプションから一つを選び…
1.初級:Rec.709 ProRes 422HD@100fps
2.中級:Log C、ProRes 422(HQ)@200fps/カメラ内グレーディングほか
3.上級:上記に加えて ProRes 4444/2K@200fps/カスタム3D LUT
さらにエルゴノミック・パッケージから…
1,レンズマウント(PL ほか)
2.バッテリーマウント(Anton Bauer/Vマウント)
3.ボトムプレート(フラット/肩乗せ)
を選択して“自分色の Amira 嬢”を作るらしい。
納品は3月からということで NAB 前には実機が出回るらしく、「へぇ〜!?早いやん」とちょっと驚いたものの、よく考えたら毎年1〜2月は欧州の局納入機材の予算編成が行われる季節。今、予算枠に載らない機器、4月までに納入できない機器は、来年度まで購入できないよ?ってギリギリのタイミングってことですか。
英国国営放送(BBC)に映像機材を納入している英最大手ディーラー、CVP さんが提案する「全部入り」のセットが €32,980(約¥460万)。これは、例えば米・AbelCineにおける姉貴分 Alexa の “スターターキット” が$80,110(約¥824万)で販売されていることを考えれば、同じセンサー、同じ画質の絵が撮れるカメラがほぼほぼ半額とは、まさに「破格」と言って良い安さではないでしょうか。
▶︎ Cinescopophilia : Now ARRI Officially Announce Amira Camera Prices
▶︎ AbelCine : Classic ARRI ALEXA Starter Kit
つまり、RED や CANON や SONY 製のライバル機たちに比べれば、まだまだ高いように思えるかも?ですが、いざそうしたハイエンド・ライバル機たちで Alexa 姉御と同等の機能&画質&機動性&利便性を実現しようと思ったら、結局のところゴチャゴチャと外部機器とケーブルを繋げ、追加出費でウン百万が必要になることを考えれば、Amira は十分ペイする実用機として大ヒット間違いなしかも。
そう。毎年毎年、各社から色々と新機種が出続けてますけど、「ザ・決定版!」というか、コレ1台あれば周辺機器なしリグなしで、そのままいつでもどこへでも、スッと撮影に出かけられるゼ〜!ってカメラが、未だに!ただの1台もない!ことには驚くばかり。
Amira は間違っても自分が使うカメラではないものの(笑)、そのあたりが実にイイ線いってるな〜と思うんですけど、皆さんはどう思われます??
▶︎ Arri : AMIRA Microsite
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12 Comments
はじめまして。いつも大変参考にさせていただいております。自分もまだ詳しく調べきれてないのですが、このAMIRAは映画撮影にも使えるものなんでしょうか?(スペック的に・・・)ALEXAを借りるには予算がない所謂、低予算の映画での使用はありえるんですかね。SONY F-55やCANON C500などのほうがやはり適しているのでしょうか?よろしければご意見伺わせていただきたく思います!
RIさん、こんにちは。(^_^)v Amiraには Alexaと同じ 16:9 S35サイズセンサーが内蔵されています。最大 2K解像度で、ProRes444、200fpsまでのハイスピード撮影が可能。1280×1024の OLED高精細ビューファーに、内蔵 NDフィルター、それに 24bit 48KHzの 4チャン PCMオーディオ機能内蔵。…先のアカデミー賞候補作のほとんどが Alexaで撮られていたことを思えば、ボクは Amiraだって(低予算でなくとも)映画製作に十分使えると思うのですが!!
16mmからREDへ、そして同録へ、も
東映特撮のシンケンジャーが日本初でしたね(^_^)
マジですか、丸目師匠! 日本の映像業界、実は仮面戦隊ものに新しモノ好きが集まってる!?(なぜ? (゚Д゚;))
シンケンジャー(2009年)でREDが導入されたのはREDがまさに待ってました!なカメラだったからというところが一番なようです。
スーパー戦隊ではアクションシーンに「アクションノーマル」とも言われる22fpsという「早回しに見えない位の絶妙な」速度で長年撮られていたようです。ただ2008年までに発売されていたカメラではこの要求に耐えうるカメラが無く、ようやくREDという要望通りのカメラが出てきたから、という事だそうです。16mmカメラのアクセサリーをそのまま使い続けられる事もポイントだったとか。ちなみにシンケンジャーの劇場版はRED導入がきっかけで日本初のステレオスコピック3D撮影の映画になりまして、Pronewsさんが取り上げています。
http://www.pronews.jp/special/0909301101.html
ちなみに仮面ライダーでは2001年の映画版がスターウォーズに先駆けて公開された「世界初の全編HD24p撮影の映画」という例があったりして、さながら東映の「最新映像技術の実験台」のような扱いになっていた事もありました笑
なるほど、アクション 22FPSかぁ。でもそれだったら、REDの前に Panaの VARICAMがあったような? …VARICAMといえばその開発に携わった高名な阪本善尚 DPが「突入せよ! あさま山荘事件」を撮られたのが2001年(映画公開は2002年)ですから、仮面ライダーともども『スター・ウォーズエピソード2』より早いんですよねぇ。。。
そうなんです、仮面ライダーでCineAltaを使用した結果「やっぱり24fpsじゃアクションが遅く見える」ということで2002年のライダー映画から24pで2.5倍スローも撮れるVaricamが採用されたのです。ただ当時最高画質が720pまでしか対応してない上に、ハイスピードは60pまでしか対応しておらず戦隊には必須の合体ロボ特撮が撮れない(ゴジラなど怪獣映画のミニチュア破壊を取るには最低でも5倍の高速度撮影が必要です)、更にはスーパー戦隊のフィルムはアメリカに輸出され現地でTVシリーズが放映されているためおいそれとビデオ化出来ず、2008年まで16mmフィルムが使用されてました。
そこに現れたRED!こいつならアメリカでも大丈夫!そして来るべき2011年地デジ化!(実はこっちの方が懸案事項だったりして^^;)という大人の事情でこーなったようです。
ベースが$30,000-になるものとばかり思っておりました。
買うつもりは無いんですけどねww
あらま、それはまた豪気な(笑)。海外の事前予想もおおかた「Alexa の$8万から値下げして、$5万くらいだろ?」って感じだったので、$3万台というのは、僕はとてもビックリしました。
勘違いですねww
日本定価は420万円、468万円、533万円(税別)になったようですがまずまずですね☆
AmiraってB4マウント対応ですよね?
これは日本の話ですが「日本で初めて連続ドラマでALEXAをメインカメラに採用」したのが2年前に放送していた「仮面ライダー」だそうです(主な採用理由は『120fpsまでのバリアブル撮影機能』と『ダイナミックレンジ』だとか)。
この制作スタッフの方が雑誌(失念しましたが『ビデオα』か『ビデオSALON』のどちらかです)で述べている所によると、件の作品ではALEXAにマウントアダプターを介してB4マウントレンズを使用してたそうです。ただカメラマンの中には肩載せで撮影する際にマウントを介している為にバランスが悪くなる、という意見を持つ方もいらっしゃったそうで、記事は手軽なSuper35mmのレンズの登場を期待する、と締めくくられていました。被写界深度ではなくこういったスペックを優先する現場ではAmiraなんてのは待ってました、なカメラなんでしょうね。
仮面ライダーは Alexa で撮影されてるんだ!しかも日本の連続ドラマ初?へぇー(x46)。映像雑学博士だねぇ、Neg ちゃん(笑)。それにしても、ここ10年の「カメラのデジタル化」っちゅーパラダイムシフト、Arri は上手に乗り越えて躍進しましたねぇ。フィルムの消滅と共に廃れていったメーカーのほうが多いのに(Kodak とか Panavision とか)。Alexa をドッカブル(肩乗せ型)対応にして、放送業界への浸透を真っ先に考えたのが頭の良さというか、舵取りの上手さというか。映画のほうは、放っておいても(上のニュースの如く)勝手にフォロワーが盛り上げてくれるしー(笑)。