EOS 5D mkII h.264ファイルの変換(1)

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EOS 5D mkII の h.264 データはそのままではCPU負荷が高すぎて Final Cut Pro上で編集しづらいので、EOS で動画を撮影している人はもれなく Apple ProRes のいずれか(LT〜4444)に変換していることと思います。この時、皆さんはどんな方法で変換しているのでしょうか? …どんな方法で?と云っても、今までは実質的に Apple Compressor か、MPEG StreamClip 以外に選択肢があったのかどうか、ボクは知らないのですが。

そこへ、先月初旬、Canonから「EOS MOVIE Plugin-E1 for Final Cut Pro」が登場しました。かと思ったら今度は先週、映像グレーディングソフトで有名な米・Magic Bullet社より「Magic Bullet Grinder」という単機能の h.264 素材変換ソフトが登場し、にわかにフォーマット変換ソフト周辺がザワザワしています(なぜ「今」なのでしょうね?)。

ボクは MPEG StreamClip の愛用者です。理由は…

マルチコアによる並列処理に対応していて、すこぶる高速だからっ!

コレに尽きます(なにしろ “待てない” 性格なもので)。でも、マルチコアに対応していながら、どうして8あるいは仮想16スレッドではなく最大4スレッドなのか? ボクは勝手に、CFカードから直接読み出しながら変換することを考慮してのことではないか?と想像しています。4本以上のスレッドで処理しようとしても、カードリーダー経由では転送速度的に無理があるのかなー?と(ちなみに、CFカードリーダーは高速な FireWire800 で接続できる Lexar UDMA対応 FireWire CFカードリーダー RW034-870 がお勧め)。

さて、先日も同業者から『MPEG StreamClipでの並列変換のやり方を教えて!』と質問されたので、念のため以下に手順を図解しておきます。

1.MPEG Streamclipを起動したら、「List」>「Batch List」を実行してバッチリストを表示させます。








2.バッチリストに、これから変換するh.264ファイルの “最初の一つだけ” をドラッグ&ドロップします。「task(処理)」を「Export to QuickTime」にして「OK」をクリックすると、変換後のファイル保存先を尋ねられるので、任意のディレクトリを指定します。





3.Movie Exporter(変換設定パネル)が開くので、ここで必要な設定を行います。
→「Compression」通常は “ProRes422(HQ)” 。
→「Frame Size」通常は “(unscaled)” 。
→「Frame Rate」空欄=ソースと同じフレームレート。
→「Field Dominance」HD素材は “Upper Field First” 。
→「Preset」よく使う設定をプリセットしておきます。
設定が終わったら、右下の「To Batch」ボタンをクリックして、バッチリストに戻ります。

4.今、設定を終えたファイルがリスト一番上に表示されていることを確認し、残りの変換したいファイルをすべて選択して一気にバッチリストにドラッグ&ドロップします。






5.すると、Step2と同じ「task」ウインドウが開きます。オプションの一番下にある「Use previous folder and settings」をチェック(ココが重要!)してから「OK」をクリックします。このオプションをチェックすることで、最初のファイルと同じ変換設定、保存先を維持したまま、残りのファイルを自動的にバッチリストに追加してくれます。



6.すべての変換したいファイルがバッチリストに登録されたら、最後にバッチリストウインドウの下にある「Simultaneous tasks」オプションを設定します。もし使用中のMacがマルチコア搭載機種であれば、ここで並列処理のスレッド数を指定できます(最大の「4」に設定すると、同時に4つのファイルを並列処理してくれます)。設定が終わったら、「Go」をクリックします。



7.MPEG StreamClip の処理が実行されます。6で設定したスレッド数に従い、ファイルは自動的に並列処理されます。






…この MPEG StreamClip による4スレッド並列処理が現状一番高速で効率がいいよ!と教えてくれたのは、どこの、誰のブログだったか?失念してしまいましたが、海外のサイトでした。ボクは3月のファームウェア2.0.4が出て以降の EOSムービー新参者ですが、今まで2ヵ月半に渡り、ずっと上記の方法で(CFカードリーダーから直接)楽ちんにファイルを変換してきました。

ですが、MPEG Streamclip にはひとつ難点があります。ソースと比して、赤(Red)、マゼンタ(M)系の彩度が微妙に上がってしまうのです。今、適当なサンプルが見つからず、はなはだ説得力に欠けますが(汗)、その微妙な彩度の上昇傾向が、なんというか、曰く言い難い “チープな方向” に転ぶことが多く(あでやかなピンク色の女性の服が、キャバクラ嬢が好むドピンクにとか、そういう感じ)、ちょっ〜と気になっていました。

そこへ、冒頭に記した如くキヤノン純正プラグイン、続いて Magic Bullet Grinder と、二つも新たな選択肢が登場したので「うひょ〜」と有頂天になり、トライアル版を試しもせずにさっそくGrinder を導入してみたのです。 が…(以下、次稿へ)。

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