photo by muu

例年、月の半分を忘年会に割くのが通例となりつつある師走12月。夜な夜な久しぶりな顔ぶれと会っては美味しいものを飲み食いする毎日。ついつい「は〜、また一年終わっちまうのか。時の経つのは早いなあ」などと紋切り型もいいところな感慨を抱きがちだけど、ふとカレンダーアプリに目をやれば、けっこう一年中黒く潰れているじゃないか。こんなに色々なんかやってたんだっけ？

…と、老化に伴い年々記憶力の減退著しい自分のための備忘録として、今年一年を振り返ってみる。


▊ One Starry Night w/ Sony A7S II



そうそう。今年の正月は、なぜかSony α7S IIと過ごしていたのだった。超高感度、暗さにめっぽう強いと噂のこいつを使ったら、星の瞬きを動画で撮れないのかしら？ 自宅ベランダから空を撮影してみたら、光害で星こそよく見えなかったものの雲の動きなど、けっこうイイ感じに撮れちゃったりして。すっかり気を良くして、そのままクルマで郊外へ。

星・星・星 …といえば？ 最初は八王子あたりまで遠出すれば… と思ったのだけど、ぜんぜん光害が避けられぬ。ならば！と、そのままクルマを飛ばして秩父の山奥へ。おぉ！肉眼ではすんごく星が見える！…のだが。ろくに準備もせずカメラと三脚だけ持って出てしまったら、真っ暗闇ではファインダー覗いてもピント全くわからんのね。(^_^;)
光害を眼下に望む高所からならどーよ？ってんで、その足で今度は神奈川県秦野市のヤビツ峠へ。遠く厚木の街並みを眼下に望みながら… う〜ん、やっぱりピントよくわからんちん(泣)。

…と、今年の正月は衝動的に12時間に及ぶ星空ロケを敢行したのだけど、つないでグレーディングしてみたら、なんのことはない、ふつうに街の光害込みで撮影したシーンのほうが綺麗でしたとさ。(T-T )


▊ 天野紺屋 x NAKAIMA：藍染め



１月中旬、出雲大社からクルマで１時間ほどの島根県安来市へ。創業1870年、明治３年から続く糸染め工房「天野紺屋」さんで、藍染め工程の撮影をば。
▶︎ 中今 – NAKAIMA –

持っていった機材は、Blackmagic Pocket Cinema Camera（以下、BMPCC）と三脚、それにハンドヘルド・ギンバル、Nubula4200のみ。

BMPCCは、未だほうぼうから「使いづらい」「絵が汚い」「バッテリーが…」「液晶が…」と散々言われまくってるようだけど、ぼく的には小型・軽量・美麗と三拍子揃ったオールマイティな素敵カメラ。きちんと使えばサイズと値段を超えた実にシネマライクな良い絵を紡いでくれると思うんですが。ダメですかね？


▊ Blackmagic URSA Mini 4.6K Sample：春節祭



2月1日。ぼくはもうこの先、BMPCCがあればイイかなぁ …と思っていたところに、黒船来航！ (^_^;)
予定出荷時期を半年も過ぎていたので、存在自体すっかり忘れていた Blackmagic URSA Mini 4.6K。やっと来たか！ってんで、特にテストもせずに持っていった長崎ロケでのオフ時間。手持ちでチョロチョロ撮影した中華街・春節祭のデータを確認したぼくは、アゴが外れ、腰が砕け、ヨダレ垂らして、すっかり虜。



以来、次第に他のカメラを使わなく（使えなく）なり、いつしか URSA MINI 4.6K一択に。

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▊ 寺田克也 四龍プロジェクト［壱の龍：高島］



▊ 寺田克也 四龍プロジェクト［弐の龍：池島］



▊ 寺田克也 四龍プロジェクト［参の龍：軍艦島］



▊ 寺田克也 四龍プロジェクト［四の龍：伊王島］



四龍プロジェクトについては、すでに別エントリーに詳しく書いたので以下省略。
▶︎ 軍艦島 始末記
▶︎ 寺田克也と軍艦島

ただ、長年行きたかった軍艦島に関しては、上記の寺田さんプロジェクトで７月に初めて上陸させて頂いたあと、実は11月にもう一度、今度はぜんぜん別の VR案件のロケで再上陸したのでした。こちら、廃墟マニア垂涎の 360度スチル、360度ムービーとも仰山あるんですけど、ヘッドマウント・ディスプレイないと視聴できないので掲載は省略。そちらのデータは『軍艦島デジタルミュージアム』で見ることができます。長崎にお越しの節はぜひお立ち寄りください。
▶︎ 軍艦島デジタルミュージアム


「Ｘ階段」デザインのＴシャツを着て、実物の前でポーズ

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▊ BEASTGRIP + DoF Adapter Sample



これも別エントリご参照。
▶︎ BEASTGRIP PROと DoFアダプター

追加でひとこと加えると、この記事に対するレスポンスが異様に高くてビックリ。この世には依然として『隠れ DoFアダプター狂』が大勢いるんですね〜。


▊ Osmo RAW (Zenmuse X5R) Sample



同じく別エントリご参照。
▶︎ 徹底レビュー：DJI Osmo RAW（Zenmuse X5R＋Osmo）

DJIさんは本当に凄いですね。新製品発表会やらイベントやら今年だけで４回もお呼ばれしちゃって。新製品が出るペースが異常に早い上、製品が増えても互いに喰い合わない完璧なセグメント化を実現してるし。この勢い、どこまで続くんでしょうか？ 引き続き要注目です。


▊ Benesse：風船宇宙 in 宮古島



今年も岩谷圭介くんの『風船宇宙プロジェクト』をお手伝い。昨年までは北海道は帯広平野で打ち上げ＆回収を行っていたんですが、今年は北海道上空の気象条件が悪くて打ち上げ不能に…。(T-T ) 発想を転換した岩谷くんが繰り出してきた策が、沖縄は宮古島の浜で打ち上げて海上で回収する作戦。かくして今年は５月と10月、二度も一週間単位で宮古島へ（ひゃっほ〜！）。

上の動画は今年のクライアント、ベネッセ様のために打ち上げた際のドキュメント。

ちなみに。回収のためにチャーターした漁船、大いに揺れるんです。同乗したスタッフ一同、げーげー “魚のエサ” を海にぶちまけてました。ぼくも覚悟して乗り込んだんですが、なんと！自分は全く船酔いしない体質であることが判明。…ちっ、こんなことなら、さすらいの船乗りになっておけば良かったゼ〜。

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▊ What is Art for You?：土屋仁応



こちらは、TGB Labの石浦 克くんと一緒に、昨年秋より約１年に亘って NanoUniverseさんの アプリマガジンに連載してきた「What is Art for You?」というコーナーから。
…アプリマガジンはまだ続いてるんですけど、編集方針変更でコーナーがなくなっちゃって、あえなく終了。(T-T )

せっかく読者さんもついて好評だったのにモッタイナイね。…ということで、急遽、自分たちでメディアを立ち上げることに。今をときめくコンテンポラリーアート界の新星、五木田智央氏のロングインタビューを含め、たった二週間の突貫工事で出来上がったのが、Webサイト「SHIKIMEI」。以下がプロモ映像。


▊ SHIKIMEI：五木田智央



立ち上げたのが11月ということで、まだコンテンツが少ないですが、１月以降バリバリ更新していきますので、そちら方面（コンテンポラリーアート）に関心のある方は、ぜひ覗きにいらしてください。
▶︎ SHIKIMEI

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▊ 日本料理アカデミー：赤坂・菊乃井



こちら今年の秋から始まった、日本料理アカデミー東京支部様のためのプロモ映像。第一弾は泣く子も黙る京都の老舗料亭、菊乃井様の赤坂店。なにしろアータ、お昼でもお一人様ウン万円しますからね。おいそれとは近づけない世界ですが、これから来年にかけて東京中のこうした料亭、割烹を回ることになりそうです。


というわけで、ココに埋め込んでご紹介できる今年の映像はこんなところ。

こうして振り返ってみると、今年もまた大勢の人たちと色々な所へ行き色々な事をやったんだな〜と、いやが上にも『年末感』が昂まるというもの（って、書いた本人だけか(笑)）。


風船宇宙・岩谷くん、植松電機・安中さんと


ジュエ・山﨑さんと


TGB Lab・石浦くんと


TKYSSTD・muuちゃんと

最近は仕事選びの基準が「それ、どこへ行けるの？」だったりする不埒な自分ですが、さて来年はどこへ出かけて何を撮るのやら。…なにかおもろい案件があったら、是非ご声がけください。


5月／宮古島で

それでは皆さん、ごきげんよう。佳いお年をお迎えください。