▊ プロローグ［Aug.19｜20:30］
ホリデーシーズンごとにアイスランドからアフリカまで、字義通り世界を股にかけてあちらこちらと身軽に旅する盟友、Muuちゃんの旅ログに憧れていた。今年の夏は世界一周チケット（しかもビジネスクラスの！）を購入し、“Island Hopping” と題して独りで島巡りに興じている。素晴らしい！
▶︎ tkysstd/bonjour

カッチョいいことは真似したいクチなので、ぼくも何か旅ログっぽいことやりたいな〜と思ってたら、おあつらえ向きに「仕事半分／遊び半分」の話が転がり込んできたので、以下、にわか旅ロガーとなって毎日記事を更新していくつもり。おヒマがありましたら、お付き合いください。

上のタイトル画像は、いつの間にか失効していて慌てて取り直したパスポートと、生まれて初めて触ったユーロ札の実物。なんかおもちゃのお札みたいで、お金としての実感が湧かない。そして額面ごとにサイズが違うので、財布の中ではなはだ収まりが悪いねこれ。まぁなんでそうなのか？の理由と目的はわかるけど…。



というわけで盆休みも関係なしにバタバタしてたもので、出発前日になってようやくもろもろパッキング。今回は助手もいないワンマンバンドなので、持ってくカメラは BMPCC x２台に制限（１台は三脚運用、もう１台は Nebula4000での手持ち用）。着替えが詰まったトランク、それに三脚は預け、上の機材一式は大きめのバックパックに入れて機内持ち込みする予定。

おっと。そろそろ出ないと！

▊ 羽田空港［Aug.19｜23:10］
フライトは 20日・午前0時50分発のルフトハンザ 7237。ANAとのコードシェア便ということで、ANAのビジネスラウンジで一休み。名物は “ANAカレー” なのだそうだけど、かき揚げそばの方が美味しかった。



▊ 機上の人［Aug.20｜05:10］
久しぶりに国際線の飛行機に乗った。どれくらい久しぶりかというと、たぶん10年ぶりくらい。海外に行く時間タバコが吸えないのに耐えられず『もう二度と海外になんぞ行くもんか！』なんて思ったあの日。それが、気がつけばタバコなんてとっくの昔にやめてるし(笑)。



定刻より少し遅れて離陸した ANAコードシェア便のルフトハンザくん。以来４時間以上経っているのだけれど、まだ予定飛行時間の 1/3だ(汗)。今や機内は消灯。周囲の皆さんスヤスヤ。でもいつも朝方寝てるぼくは全然眠くないのよね〜。…と退屈に耐えきれず ANA WiFi Serviceっつーのを購入してみたのだけど、ななな、なんなんだこの遅さは！ しかもデータ転送 100MBまでって。ネットで時間潰すわけにはいかなそうですね。とほほ…。

▊ フランクフルト着［Aug.20｜07:00（日本時間14:00）］
ここ二年間、国内取材旅の連続でたぶん40回（往復で倍）以上は飛行機に乗ってたはず。だけど、国内フライトはどこからどこへ飛んでも、たいてい二時間以内なんだよね。片道12時間はやっぱりキツイわ…（エコノミーシートだから、か）。

フランクフルトはトランジットなんだけど、税関で “マイノリティ・レポート” のような全身スキャン初体験。おまけに、バックパックに機材すべてを詰め込んだのがアダとなって、中身を全部出してチェックされちった。その光景を撮影して旅ログに… なんて思ったら、速攻で『No pictures!』って怒られちゃった。たはは。
…んで、税関抜けたら「Perfect Day」なんてパン屋さん。



あと、さすがは本国（？）。空港内でフツーに Leica売ってるし(笑)。



▊ もう一度、機上の人［Aug.20｜08:30］
コードシェア便ではない普通のルフトハンザに乗り換える。今度のフライトは１時間ちょっとなので気が楽。



▊ ミラノ／リナーテ空港着［Aug.20｜09:45］
ミラノっていったらマルペンサ空港！ …かと思ったら、リナーテ空港という小さなローカル空港に到着。実はココが一番ミラノ中心地に近いのだそうで。ふ〜ん、知らなかった。



▊ ミラノ万博 会場入り［Aug.20｜11:30］
一旦、宿に寄って荷物を下ろしてから、今回の目的地であるミラノ万博会場へ。



イタリアの著名なアートディレクター、Felice Limosani（フェリーチェ・リモサーニ）氏の呼びかけに応じて世界から招聘された 13組の若手ストリート・アーティストたちが、写真左に写っている “CIBUS ITALIA（喰らえイタリア）” 館の壁面でアートする！インスタレーション。日本代表に選ばれた TGBデザイン代表、石浦克（いしうらまさる）氏の奮闘と活躍をドキュメントするのが今回のぼくの役目。



石浦くんは、なんとも不思議な日本人離れした感覚とセンスを持った非常に優秀かつ真面目なグラフィック・デザイナー兼アーティスト。
▶︎ TGBデザイン

三年ほど前に raitankブログを見て連絡をもらったのがきっかけで付き合いが始まり、ここ二年は日本巡りの取材仕事でずっと一緒にやってきた、ひと回り歳下のポン友なのだ（写真は現地コーディネーターのドリース女史と石浦くん）。



ミラノ万博のテーマは「食」。…だからというわけでもないのだろうけれど、毎日無料でふるまわれる（らしい）スタッフ専用食堂のランチが、いきなり感涙ものの美味しさでビビる。

８月中旬といえば全ミラノ市民がバカンスに出かけて街がひっそりと静まりかえるホリデー週間。あまつさえ平日ということもあって、万博会場も全体的にそれほど混雑はしていない… にもかかわらず、こんな具合に入館待ちの人たちが建物を回り込んで長蛇の列を作る日本パビリオンは、なんと CIBUS ITALIA館のすぐ隣。



さぁ、そんなわけでこれから二週間にわたって CIBUS ITALIA館のあたりをウロウロすることになりました。日本パビリオンをはじめ、お近くにお越しの節は是非お気軽にお声がけください！（って、いるのか、そんな人？）

［旅ログ2015 -夏- ② につづく］