先ほど、期せずして郵便配達が二度ベルを鳴らすもんで、Digital Bolex Tシャツの話が先になっちゃいましたが、今日は朝からこちらの記事を準備中だったのでございます。
6月1日〜3日まで、ハリウッドはパラマウント・スタジオで開催された「Cine Gear Expo 2012 Los Angels」。現地入りされていた Film and Digital Timesの Jon Fauer氏が、主だった出展機器のフォト・レポートを上げてくださっています。
▶ Film and Digital Times : New Gear at Cine Gear 2012
以下、氏のレポートの中から、ボクが勝手に「へぇ〜!」と思ったものを7つほどご紹介(写真はクリックで拡大します)。
• HAWK vintage’74 アナモルフィック・レンズ
今年は Zeiss、Cooke、Shneiderと各社が新型のアナモルフィック・レンズを発表していますが、今度は Hawkまで。一体全体、どうしたというのでしょうか? ひょっとすると、blackeyesさんの差し金でしょうか?(違
鏡胴のエンブレムに、製品名と並んで「Enhanced Flares(フレア強化型)」と、頼もしいキャッチが刻まれています(笑)。そうですよね〜!やっぱりアナモルフィック・レンズはフレアが命!(キリッ)
• Vantage Film社 Carnaby エフェクト・フィルター
な、なんでしょうか、この不思議な模様入りフィルターは!? 写真に添えられたコメントによれば、この紋様が独特のフレアを生む、とのことですが(まぁそれはフツーにわかりますが)、どんなフレアか見てみたいですね。
製品名の「Carnaby」は、たぶんロンドンのカーナビー・ストリートのこと。ここは1960年代初頭に、前衛デザイナー、ジョン・ステファンが生んだ花柄ファッションで有名ですが、やはりサイケなフレアが出ちゃうのかな?
• Shape WLB C300/500用・ショルダーリグ
一見、よくあるショルダーリグに見えるこちらは Shape社のC300/500専用リグ。コレ、よく見るとちょっと一工夫されています。左手グリップを見てください。C300/500純正のズームロッカーがハンドルに移設されていて、接続ケーブルがロッドの中を通って… いるのかな?
あと個人的にはマットボックスのうしろに見えるフェルト製ナンズ・ニッカー(遮光布)が欲しい!数社から似た製品が出てますが、どれも作りが窮屈で使いづらいのよ!
• Larry Burton社 Cine Tape Measure system
こちら、Alexaのハンドル部に装着されているのは、Larry Burton社の被写体距離計測システム(Cookeレンズの上に見えるラッパ状の装置)。
これはページに書かれた一言コメントを見ても、「Cine Tape Measure system」という製品名だけ書かれていて詳細は一切不明。でも、たぶん二連ホーンの片側から超音波とかを発して、跳ね返ってきた波を別の片方で受ける… とか、そういうものではないかな?と(テキトー)。
• Preston Cinema system社 Easyfocus
「Easyfocus」も上のCine Tape Measure systemと同じ、被写体距離計測システム。これもあまり詳しい情報が書かれていませんが、撮影監督であり、同時に Moviecam、Arricamを作った有名なリグデザイナーでもある Fritz Gabriel Bauer氏が開発した製品、だそうです。Easyfocusはタッチスクリーンにより簡単に操作できるのが特徴、とのことですが、そのスクリーンは… レンズの向こう側、フォーカスプラーの定位置に向いてくっついている、アンテナ付きの小さな箱でしょうか?
• Cartoni社コンパクトジブ、JIBO
ひゃ〜、なんだか、ザ・アメリカンでごめんなさい!って写真ですが(って、ボクが撮ったんじゃないですが)、こちらは重厚・屈強な三脚で有名な伊・カルトーニ社の新型・超軽量コンパクトジブの JIBO。なんだか立派なアームが伸びた質実剛健かつ頑丈そうなジブに見えますが、なんと驚いたことに!このオッサンがひじをついているケースに一式丸ごと収まってしまうのだそうです(マジか!?)。耐荷重は最大15kgまで。どうせ高いんでしょうけど、ちょっと欲しいかも?
• Litegear社 12ボルト LEDストリップ
こちらでにこやかに微笑む Litegear社のお兄さんが手に持っているのは、折り曲げ可、カット自在の12ボルト LEDライト、「LEDストリップ」。これは撮影の現場でかなり重宝する便利な製品ではないでしょうか?
唯一の懸念は、“LEDを撮影照明に使う” というアイデアが、Litepanels社によって知財登録されていることから、将来的に法外なライセンス料を要求されて販売中止に追い込まれる恐れがあることくらい、ですかね?(笑)
以上が Film and Digital Times様がアップされた、Cine Gear Expo 2012 Los Angelsで発表された新製品情報(の中からボクが勝手に「おっ!?」と思ったものx7選)でした。ソースにはまだまだ他にも色々な製品情報が掲載されていますので、ぜひご覧になってみてください。
▶ Film and Digital Times : New Gear at Cine Gear 2012
さて。これらに加えて、別のソースで見つけたアイテムを、もひとつオマケでご紹介。
こちら、米・ハリウッドの著名レンタルハウス、Radiant Images社が発表した、「GoPro」を「ジャイロ・スタビライザー」に組み込んで「クワッドコプター」で空撮する装置です(って、何それ?まんま muuさんアイテムのオンパレードじゃん?(笑))
▶ Cinescopophilia : NEW Gyro Stabilized GoPro Quadcopter Camera Rig from Radiant Images
…まぁ、そのものズバリなので、あとは動画を見てください(笑)。
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24 Comments
GoProクアッドコプター、胸が高まりますねえ。
DSLRで動画カメラがぐっと小型化して、GoProが登場し、その破竹の勢いに便乗して、こういうアキバ系ともいえるガジェット(というには高度すぎますけど)がバンバン出てきて、撮影機材動向がぐっとエキサイティングになっていますよね。
Cine Gear Expoのことも今年まで知らなかったのですが、面白そうですよねえ。
日本発でもやらないかなあ。こういうの作るの、日本人って得意そうなんだけど。
「日本人、得意そう」に激しく同意です。…っていうか、皆で集まってワイワイやる度にそういう話になります。大田区の小さな金属加工業者さんとか巻き込んでリグメーカー立ち上げて Web販売とか始めたら、一年くらいで世界制覇するんじゃん?て(笑)。(^_^;)
私も、ちょうど『パンツ』を探していたところです!お書きのようになかなかよいのがありませんよね。自作したりもしていますが市販で使いやすく安いのが出ると大変うれしいです。お奨めがあったらぜひ教えてください。よろしくお願いします。
ないですよねぇ、市販の良品。ボク的には、よくある「ゴム締め」ではなく「巾着締め」のスタイルで、レンズにかぶせたあと、自分でキュッと締められる方が使い易いと常々思ってるんですが、そういうモノがありません。Zucotoのも Genusのもダメでした。ボクもお勧めが知りたいです〜(泣)。
Zacutoはいまいちですよね。aariの『スチルレンズ フレキシブルライトプロテクション (品番:K2.66161.0)』http://www.nacinc.jp/filmdigital/products/forsl/mmb-2/set_option.html は、紐で絞るタイプですが使ったことはないです。
おぉ、そうですそうです。こういうのがいい! さすが、Arri。しかし、英語で「Nun’s Knickers」=日本では「パンツ」が正式な呼称だったんですね(笑)。知りませんでした。
http://www.genustech.tv/donuts/genus-donuts.html
興味深い製品情報が盛りだくさん、ありがとうございます!
Larry Burton社のCine Tape Measure system(ラッパのやつ)、先日のraitankさんブログにありましたラリーさんのステディカム機材にも乗ってます、よね?これ。
ハリウッドではコモンな機材なんでしょうかね。だからあれだけフォーカシングもカッチリなのかしらん。
そしてGoPro+ラジコンヘリ!
ボクも昨年から色々追いかけてますが、ドイツのMikroKopter社の商品もスゴいです:
http://www.mikrokopter.de
GoProどころかDSLR積んでますが、GPS使って自動運航とかスゴい世界。国内で飛ばすとすぐ怒られそうですケド(笑)
リンクまで貼付けて失礼しました!
あ、いえいえ freiheitさん。盛り沢山情報はボクではなく Jon Hauerさんのお陰ですから…。(^_^)v
それにしても。クワッド(4)>ヘキサ(6)>オクト(8)まであって、DSLRまで飛ばせるマイクロコプター。スゴイっすけど、一体いくらするのかしら〜?と Shopに行ってみたら、全部「部品売り」で、キット販売はナシの様子?(汗) ちょっと敷居高いかも? (゚o゚;;
こんにちは。
マイクロコプターいいですね〜。男の子の夢ですね〜。
私もパソコンショップなんかで売られてる安物にカメラ乗せてみたりしたんですが、正直役立たずでした(笑
で、マイクロコプターのショップの方を検索してみたら、キットの価格でてました!
Okto (MK Basisset Okto XL) 2.149,95€
Hexa (MK Basisset Hexa XL) 1.899,95€
Quadro (MK Basisset Quadro XL) 1.414,95€
(ショップのページ右肩の”suche”にモデル名を入力すると検索できます。)
わーホントだ! momongaさん、ありがとうございます。(^_^)v
一眼レフ+レンズが載せられる最小構成は、耐荷重1.5kgまでの「MK Basicset Hexa XL」ですかね? これで、送料別19万円くらい? やっぱ結構しますね〜。いや実際はコプターの他に、空撮映像をワイヤレスで確認するためのリグ一式も揃えなくちゃ!だし、やっぱ飛ばすのが GoPro以上のカメラになっちゃうと、最低でも 50万円コース!ってことでしょうか。
諸々揃えるとHexaで40〜50万コースですね〜orz
GoProならMK Basicset L4-MEベースで半分くらいで飛ばせますが。。。
やっぱ、ロマンですかね(苦笑
ネタ振りっぱなしで失礼しました!
そうなんです、ここの製品は敷居が高いというか立派な空撮特機、でして。しかしながら絵の安定感や、先にも書きましたがGPS使って決めた位置に自動運航してるロボティックな姿などを見て以来、しばらく真剣に購入を考えてしまいました(苦笑)。
男(の子)心をくすぐりますねぇ〜、こういったものは。ホント困ります(笑)
なんか、リグ大魔王の muuさんが「うひひ」なブツを入手されちゃったようです。こちらのエントリー、ご覧になりましたか?
▶ TKYSSTD : GH2と空撮プラットフォーム[Zenmuse Z15]
あちらにもこちらにも、男(の子)心を持て余す困った人たちが大勢いてくださるお陰で、こうして色々と眼福にあずかることができるんですねぇ。ありがたや、ありがたや。(^_^)v
muuさんエントリー、見させていただきました!スゴ過ぎです!!(笑)
ハックGH2なんて実装した日にはトンデモなくシャープな空撮映像撮れちゃいますね、きっと。
いいなぁ〜!
そうなんですよ! 「シャイニング」のオープニングや、「サウンド・オブ・ミュージック」の高原ギターのシーンも撮れちゃいますよね?(笑) まったく、スゴイ時代になってきました!(^_^)v
おおー、首振りジャイロスタビライザーすげー!w
ちなみにLEDのフレキはずいぶん前からアキバで1000円から買えますよw
色も3色LED使用で無限の色or色温度再現可!
( ゚д゚)え?マジ? ひょっとしてまた、ボクが知らなかっただけ? あぁぁ…(泣)。
でも、ということは、いつの日にかやって来るコングロマリットの猛攻に対しても「べ、別に撮影用照明じゃないもん」とツンデレ対応可能!ということでんね?(笑)
Hawkのアナモはリクエストどおりやってくれましたね、ってそんなつながりありませんw
でもこのビンテージは欲しい仕様で出てくれてますね。どうせ買えない値段なんでしょうけど・・・
なにしろ「フレア強化型」で、その名も「Vintage’74」ですからね(笑)。仰る通りお高いんでしょうし、だいたい PLマウントのカメラだって持って… あ。blackeyesさんとこには、Scarletがあるんでしたっけ。使えますねぇ〜(笑)。(^_^)v
残念ながらEOSマウントでございます・・・
でもFS100にPLつけようかと思案中です。
未だにeBayでしぶとく落札勝負に出てますがちっとも落とせません・・・
ああ、なるほどそうでしたか。でもまぁ EOSマウントのほうが実用的ですよねぇ、とりあえず何本か PLマウントレンズが手に入るまでは?(笑)
どうやらHawkのアナモは元LOMOの設計者がデザインしているような噂があります。(英語が自信無いですが・・・) こちらでHawkとLOMOの比較テストがありました。EPICで描写と解像度を比較していますが、Hawkの新型のアナモ比率は1.3xで現代のデジタルカメラ用に設計されているようです。2.33の映像にこだわるならHawkは魅力的ですね。買えませんがw
日本ではナックが取り扱っているようですね。
http://lomoanamorphicuser.com/2011/12/24/lomo-vs-hawk-anamorphic-comparison/
どひゃ。こういう比較映像を見ちゃうと、色々難しいですね。HAWKはさすがに現代のレンズだけあって、キリッとシャープ。明らかに LOMOのほうが光学特性が劣っている… のに、なんかこっちの方が「味がある」ように見えてしまいます(笑)。(^_^;)
自分もちょっと思いました。周辺なんて開放はもやもやなのに、なんだか雰囲気ありますよね。HARKはx1.3なので収差も少なそうですが、味も少ないですね。