image courtesy of H.Hackbarth
なんでしょうか。レンズの話題が相次いで流れてきます。というわけで、前回に引き続き、レンズ関連の短信x2題+α。行ってみましょう。
▊ M4/3用 25mm f/0.95レンズ4番勝負
3D-KRAFT! Neues aus der 3. Dimensionというボクが普段巡回していないドイツのサイト(たぶん)に「Adorable 25s(愛すべき25mmレンズたち)」という興味深い特集記事が掲載されていました。いつもコメントをいただく 55catcatcatさんが Facebookでご紹介されていたのを偶然発見して「どひゃ!」と興奮。そのままご紹介。(^_^)
▶ 3D-KRAFT! : Adorable 25s – 25mm F0.95 Speed Lens Comparison on Lumix GH3
H.Hackbarthさんという写真家のかたがアジア周遊の旅の途中で立ち寄った香港で、知る人ぞ知るマニアックなレンズメーカー、SLR Magicのアンドリューさんと落ち合って協力を仰ぎ、行ったレンズ比較テスト。使ったカメラは、Panaの GH3。レンズは以下のレア〜な4本です。
※ ところで、SLR Magic、いつのまにか日本に代理店ができていたのですね。知りませんでしたー!
▶ SLR Magic
• P. Angenieux Paris 25mm Type M1 f/0.95(1953年製)
• Schneider-Kreuznach Xenon 25mm F/0.95(1978年製)
• Voigtländer Nokton 25mm f/0.95(2010年製)
• SLR Magic HyperPrime CINE 25mm T0.95(2013年製)
のっけから身も蓋もないことを書かせて頂きますと、ふるいち師匠などとは違い、正直、ボクはクラシックレンズの良さなどがわかる目利きではありませんで。ここでの注目は、ズバリ! SLR Magicの 25mm T/0.95。
このレンズだけ T/値表記を採用しており、f/値換算では f/0.9の明るさを誇るそうです(うひょ〜!)。まだ市場投入されておらず、早ければ4月頃、US$799(約¥75,000)程度の値段で出るだろうと書かれています。絞りはデ・クリック処理されており、また絞りリング、ピントリングとも、標準でレンズギアになっているシネマレンズ仕様。
…いいっすねぇ〜(笑)。
リンク先のページには、絞り開放(f/0.95)、1段絞り(f/1.4)それぞれの引き絵と部分拡大が掲載されていて、Angenieux、Schneider-KreuznachらオールドCマウントレンズたちのビネッティング具合、ボケ背景中の点光源など、とてもわかりやすい比較記事になっています。ぜひ皆さんご自身でご覧になってみてください。
• • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • •
▊ 今年の NABでデビューする Fujinonレンズから二つ
月日の流れは早いもので。つい先日あけおめことよろと思ったら、もう春一番が吹き終えていたりして。流れて来るニュースもすでに NABの話題(うひょ〜)。Cinescopophiliaさんが報じるところによりますと、今年の NABでデビューする富士フイルムさんのレンズ・ラインナップが明らかになったもよう。
▶ Cinescopophilia : Fujinon NAB Lens Lineup Announced
Fujinonレンズといえば、泣く子も黙る ENG・放送・映画用途の超高額レンズでして、ハッキリ云ってうちで採り上げるのは畏れ多いです。けど、過去にも二度ほど採り上げてまして、それはなぜかと云いますと、どうも昔から個人的に脱着式のパワーズームが好きでして、これを見るとついヒクヒク(そんだけ?(^_^;))。
というわけで、Fuji様からは今年も新しいレンズが色々登場するらしいんですが、写真は最大 Super35mmサイズセンサーまでカバーする ENGパワーズームということで、昨年の NABで注目を集めた、Fujinon 19-90 T/2.9 Cabrio 35PLの兄弟分にあたる、Fujinon 85-300 T/2.9-4.0 Cabrio PL。
で、見る度にやっぱこのパワーズーム付きのグリップハンドルが欲しい!と思ってしまうんですよねぇ。以前、5D MarkII専用と銘打って米・VizTools社が開発中だった HandiZoomハンドグリップは一体どうなってしまったんでしょうか。
二年前の NABでモックアップ展示〜去年の NABで稼働モデル展示ときた経緯を踏まえると、今年の NABで遂にようやく販売開始!って線もありかも?
どなたか NABに行かれるかた、VizTools社のブースへ立ち寄って迷える子羊にレポートを送ってください!(^_^)v
• • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • •
▊ オマケ:超ハイエンドなレンズ比較テスト
最後に、一つ上の Fujinonレンズよりも更に上、究極クラスのレンズ対決のお話。
略称で S.A.L.T.(Southland Alternative Lens Test)と呼ばれる、過酷なコンディションでレンズの真の実力を測る試みがあります。一つ前の記事でフレア・コーティングを除去した Rokinonシネレンズを販売することをご紹介した希代のレンズ職人、Matthew Duclosさんも発起人のお一人。
最近行われたハイエンドかつハイスピードなレンズたちの比較テストでは、Zeissのマスタープライムやスーパースピード、Canonシネマレンズといった、おいそれと実物を見ることもないレンズたちの「絞り開放時」の実力が測られました。
▶ NoFilm School : SALT III: a Comprehensive and Thorough High-Speed Professional Lens Shootout
約45分間もある大作ですが、是非こういう内輪のテスト結果を惜しげもなく公開してくださっている関係者の皆様に感謝しつつ、拝見いたしましょう。
11 Comments
Raitankさん、すっごくよくわかります!笑
ズームハンドル、いいっすよね!ボクもちょーシズります。
むろんB&Hで38000ダラーとか値がついてますが。。。イイ。。。
なんでしょうね、このイレギュラーなかんじ?と申しますか、
ZunowのズームやZeissのLWZとかも気になりますし(←妄想レベルとして)、
なーんかイレギュラーなZoomレンズ自体がボクは好きなのかもしれません
Viztools社もイイです!開発あきらめるな!笑 またこういった短信期待しています
あはは、いたいた(笑)。ご同類のズームロッカー好き。(^_^) Zunowも Zeiss LWZもいいんですけど、全部… 一つの例外もなく「お高い」んですよねー。とても手が出せる範疇ではない、というか。だから(?)せめても願いとして、Viztoolsには頑張って欲しいのですがねぇ。今年の NABで進展があることを祈って…
レンズ比較テストのムービー、観ました。
オープニングのレンズ紹介のところでは、ちゃんと
Leica Summilux-C
となっていますが、個別テストのところでは、最後まで全部、テロップが
Leica Sullimux-C(ズリムックス!)
になっちゃってるのが悲しいです。
私もよく、PLANARをPLANNARと書いてしまいますが。
ゾナーがSONNARとNが重なるので、プラナーもそうだろうと思っちゃう。
どうでもいい投稿ですみませんでした。
わおっ。鋭い観察眼に大笑いさせて頂きました(笑)。自慢じゃありませんが、ボクはまったく気がつきませんでした。それにしても、あのお高いライカを、ズリムックスだなんて…(笑)。(^_^;)
あ、本当だ(爆)
日本語だと「ズルミックス」って誤字はよく見かけますよね(^^;
ズ、ズルミックスもひどいな…(笑)。(^_^;)
55catcatcatさんのFBご紹介時にも思いましたが、こうやって改めて見ると、Noktonの解像感はやっぱりすごいですね。
ですね。解像感もボケ味もとても端正で「さすが!」と思いました。対する SLR Magicは(僕も2本ほど使ってるんですが)味付けがちょびっとクラシック寄りというかなんというか、敢えて “端正になり過ぎないよう” チューニングしている気が。…いや単に技術的な限界なのかも?ですけれども。(^_^;)
私はそれを「精度が出ていない」と感じてしまうのは、やっぱりガチガチの考えなんでしょうね(^^;
クラシックレンズでも発売当初に撮った写真を見るとちゃんと精度が出ていたりもするので、どうしても精度を求めてしまいます。(当時、広報向けレンズは性能が良かったという説もありますが)
ただ、更に精度の高い最新ハイテクレンズのSIGMAの35mm F1.4 DG HSMとか、PanasonicのLUMIX G X VARIO 12-35mmだと、何をやっても癖無く綺麗に撮れ、失敗が無いので、たま〜〜〜〜に「つまんないなあ」と思ってしまうことはあります。
仕事で撮っているときに予想しない画が出来ていて面白くても困るので、それは素晴らしい事ではあるのですが(^^;
ま、社長はボクなどよりちゃんとした「プロ」ということかと(笑)。ボクは逆に(ふるいち師匠ほどではありませんが)端正過ぎるのがちょっと苦手になってきております。最近など、粗悪なフェーダーNDをつけて少し精度が落ちたくらいが丁度いいかな〜?なんて考え出す始末で。(^_^;)
いえいえとんでもない!
元々「合成」という用途が頭のどこかに必ずある業務が多いので、どうしても端正な画を求めてしまうのだと思います。