オランダはアムステルダムでは、明日7日から毎年恒例の International Broadcasting Convention(IBC 国際放送展/会議)が始まります。先週あたりから、今年の IBCで登場する新製品情報がチラホラ流れ始めていますが、今日はそんな中から個人的に「おぉっ!」と思った Teradeck Boltをご紹介。
▶ Teradeck : Bolt
▶ SDLR NewsShooter : TERADEK BOLT – GOES FROM ZERO TO THREE HUNDRED FEET IN A SPLIT SECOND
Boltは Wireless SDI Pro™ テクノロジーを利用して HD信号を伝送するトランスミッター(TX)/レシーバー(RX)のシステムです。Boltの画期的な特徴は以下の通り。
• 非圧縮 1080p60 4:2:2信号まで対応
• 最大300ft(約92m)までの伝送距離
• ゼロ・レイテンシー(ライムラグ・ゼロ)
• TX:3G-SDI端子x1、ループスルーx1
• RX:3G-SDI端子x2
• 最大256台までの RXへ伝送可能
• TX:アルミ削り出し筐体(RX:ABS樹脂筐体)
• $1,990(約¥156,000)
ボクのようなワンマンバンド撮影隊には、基本まったく不要な映像伝送システムですがw、ドローンやクワッドコプターに “ちゃんとしたカメラ” を付けて空撮する際、あるいは Steadicamで被写界深度の浅い絵を撮る際…
つまり、画角やフォーカスを確認するために、離れた場所から撮影中の映像をタイムラグなしでモニタリングしなければならないシチュエーションには、まさに必須の小道具ではないでしょうか。
また、トランスミッター1台で最大256台までのレシーバーに伝送可能なので、かなり大がかりな現場でも、スタッフやクライアントの詰め所など、複数のモニタリング・スポットを設定することができて便利そうです。
さらに、トランスミッター、レシーバーに用意された 3G-SDI端子の構成もよく考えられています。トランスミッターの方には 3G-SDIループスルー端子を用意し、撮影中の映像信号を伝送しながら同時にオンカメラの外部レコーダーへも収録できるよう配慮されています。
一方、レシーバーの方には 3G-SDI出力端子が2つ確保さてており、送られてきた信号をフィールド・モニターに出力して確認しながら、同時にレコーダーへバックアップ収録する、あるいは同社製フィールド・エンコーダー、CUBEで撮影時にそのまま PROXYデータを作ってしまう、といったことが可能です。
BGMの The Heavy “How You Like Me Now” がカッチョいいプロモ映像の最後に誇らしげに出てくる、1080p60 、300ft、タイムラグなし、Li-Ion内蔵というパンチライン。そして $2,000以下という驚きのお値段。まさに「Wireless HD-SDI, Done Right(ワイヤレスHD-SDIの正しいカタチ)」ではないでしょうか。
…もちろん、ちゃんとしたカメラでなくても(⬇)ぜんぜん OKですけどね。 ←と思ったらコレ、Boltじゃなくて Cubeのほうでした。失礼…
11 Comments
ステディカム用に欲しいです。
$1,990-なら安いと思います。
でも今は買えない・・・(T_T)
非圧縮 4:2:2をレイテンシー0でワイヤレス伝送できるんなら、破格に安いですよねぇ〜。電波法の問題+ふところの問題さえクリアされればっ!?w
タイムラグなしってすごいなぁ〜。
最初から、1段上だなぁ〜って思ってたけど、これはすごい。
この手のトランスミッター、他にもあるようですが国内の場合、屋内限定みたいなことがあるのでなかなか手を出せなくています。
これはどうなんでしょう?
いずれにしてもブルートゥースのように一般的になってくれればいいんですけど。
そうか、とりあえずニュースリリースには「Wireless SDI Pro™ テクノロジーを利用」としか書いてないんですけど、ワイヤレスということは電波法の制限があるんですね。その辺りまったく無知な上に、これっぽっちも考慮しておりませんでした。う〜ん、お粗末…(いつものことですが(泣))。
この手の商品は基本、日本の電波法に引っかかるものが多く、屋内限定という状態でも輸入でひっかかるので国内販売は無理じゃないですかね?
自分が持ってるストロボのトランスミッター&レシーバーも今の日本では駄目なやつですが、屋内だったらOKというのはあまり聞かないです。電波は屋内でも飛び出して行っちゃいますからw
でも最近のでしたら日本の電波法に対応した周波数になっているかもしれませんね。
この小ささはいいですね。リグに乗せても邪魔にならないですね。アメリカ製のはえらく大きいです。
まだ重量やサイズなど、細かい仕様が公開されていないんですが、かなり軽くて丈夫そうな印象です。Teradeckも “アメリカ製” かなぁ?とは思いますが…(笑)。
あ、そうでしたかw
小型化が進んでるんですねー
お久ぶりでーす。これはなかなか欲しいかもですね。先日キヤノンのトランスミッター買ったんですが、設定がややこしくまだ繋がってない始末でして。タイムラグなしというのは凄いですね。
おぉ〜 kodalohaさん、お久しぶりです。非圧縮 4:2:2までタイムラグなし!って豪語しているところが凄いですよねぇ。ボクなど、こいつの実力を見るために空撮してみたくなるという、きわめて本末転倒な興味の持ち方なんですが…w