「Side by Side」というドキュメンタリー映画があります。俳優のキアヌ・リーブスがプロデュースし、かつ自らホストを務め、映画制作における「フィルム vs デジタル」について、業界の重鎮監督、撮影監督らにインタビューして回るという興味深い内容。インタビューされる側として登場するのは、リンチ、ルーカス、ノーラン、キャメロン、ソーダ−バーグにスコセッシほか、誰でも知ってるあの人この人、総出演。
今年2月に『ベルリン国際映画祭と「SIDE BY SIDE」』と題したエントリーで採り上げ、「日本でも公開されるんでしょうか?」と書いたのですが、覚えていらっしゃいますか? この度、本作が 12月22日(土)より全国で順次公開されることが決定したそうです。わーい!
▶「サイド・バイ・サイド」オフィシャルHP
…で、一昨日の10月26日、第25回・東京国際映画祭ワールドシネマ部門の招待作品として紹介された本作について語るトークショーが六本木ヒルズで開催されたそうなんですが、その席上、黒沢清監督が “カラリストの脅威” について「もはや撮影監督よりも、権限が大きいのでは?」と “絶句” 混じりに語った、と報じられています。
▶ 映画.com:黒沢清監督「観客はどう思っているのか?」デジタルシネマの未来に問題提起
『デジタルで撮影した映像の色調を自在に調節してしまう“カラリスト”』な〜んて、あたかもカラリスト = 撮影監督の指示も仰がず監督の意向も無視して独断専行で作品の色調を決定してしまう独裁者!とでも言わんばかりの書き方ですが(笑)、そんな “偉い” カラリストが日本には存在するんでしょうか。
『「このままでは何を撮ればいいか途方に暮れてしまうし、監督の出る幕もない」と絶句する』などと書かれていて、読んだこちらが「は?」と絶句しちゃったのですが…(笑)。
どなかた現場にお詳しいかた、ぜひ教えてください。
6 Comments
前の紹介の時は予告映像に見とれて コメントできませんでした。
素晴らしい視点のドキュメンタリーでキアヌ・リーブスによる有名監督らへのインタビューというのも最高に面白そうです。
ただ残念なのは公開が12月下旬ということですね。すぐに見たい映画です。
そうですね。今すぐ見たい! でも、個人的には、こんな “映画に関する映画” なんていう「メタ映画」が、この日本で、劇場で公開されることが決まっただけでも御の字かなぁ?と思ってます。なんにしても楽しみです!(^_^)v
それは確かに。このまま日本語字幕すらならずにDVDもBDも発売されないんじゃないかもと心配してました。
採算取れないんじゃないかと余計な心配してしまう作品ではありますね。
配給会社さん、映画館さんありがとう、というのが先でした・・。
しかしこれもフィルムではなくデジタルの時代だから有り得たことかもしれませんね。
撮影のデジタル化の話とはまた別かもしれませんが。
そう言われて思い出しましたが。現在、東京で上映館として名乗りを上げているのが、渋谷アップリンクXと新宿武蔵野館。アップリンクさんの方はデジタルの、しかもDLPプロジェクター上映なんでアレですが、武蔵野館さんにはちゃんとした DCP上映設備のほか、確かまだ 35mmの設備も残っていたはず。それこそ「撮影のデジタル化の話とはまた別かもしれませんが」、どちらで上映するんでしょうね?(笑)
記事でその存在を知ってからずっと気になっていたので、公開が決まってホッとしました。
USA Amazonでオンデマンド視聴しようにも日本には対応していないし、このまま観れないかと思っていたところです。(^ ^;
> このまま観れないかと思っていたところです。
ボクも折に付けては思い出し、同じように感じていました。細々とではありますが、ちゃんと劇場で見ることができそうで、喜ばしいですね。楽しみです!(^_^)v