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フォーラム » Raitank Forum » フォーラム » ステディカムの “ダイナミックバランス”
raitank様 皆様はじめまして 僕はmarlinについてお聞きしたいことがあります。 ー昨秋 InterBEE会場で、1-300さんから即席の Marlinダイナミックバランス講座を受けたりしました すごく心動きました。大きな背中をお借りしたいです。Marlinダイナミックバランスがあってる映像をたくさん教えてください。 vimeoyayoutubeにありますか?おねがいします。
E さん マーリンを1年半使用しましたが、私にはダイナミックバランスは合わせられないほど難しかったです。 そーっと水平で回転させようとしても、前後に揺れてました。 結局最後まで合いませんでしたが、ここまでは撮影できています。 私の撮影した映像です。
http://www.youtube.com/watch?v=wHvfNGiNgVc
http://www.youtube.com/watch?v=QOvyi4dBp0Y
http://www.youtube.com/watch?v=lCKZkiKnK-Q
管理人様 すいません。 アドレスだけ記入したつもりが、大きな画像リンクになってレイアウトが崩れてしまいました。
ああ、はいはい、使いづらくってどうもすみません。<(_ _)>
URLはコピペされたあとに、そのURL全体を選択し、テキスト入力欄上部にある「地球にくさり」アイコンをクリックしてください。するとリンク全体が[URL]タグで囲まれて、テキストリンクとして表示されます。ご苦労をおかけしますが、宜しくお願いいたします。
そして、E さん、はじめまして。E さんも、1-300さんに Merlinのダイナミックバランス講座を受けられたのですか? 去年の InterBEEで? だとしたら、ボクと一緒ってことですかね? それとも、ひょっとすると 1-300さんではなく、例年、Steadicamブースでデモされている丸目師匠かしら?
いずれにしましても、ボクは Glidecamユーザーで Merlinは詳しくないのですが、今後ともどうか宜しくお願いします〜〜! (^_^)v
raitank様 お手数をおかけして申し訳ありません。 次回は気をつけます。
eiji1783さま この動画は以前に見たことがあります。滑らかで揺れてないです。 「局最後まで合いませんでしたが、ここまでは撮影できています。」 引き続きダイナミックバランスの合う動画はどこかにありますか?
手持ちのグライドカムHD2000ですが、今までの設定を見直してからドロップタイムを3秒近くにしたところ、 劇的な変化が出てきました。 今まで無理に操作していたのが、軽く自由に動かせ、水平にも戻る感じです。 http://www.youtube.com/watch?v=vCLwU42yAz4 ダイナミックバランスが合って来たのかもしれません。
eiji1783さん、動画のお知らせ、ありがとうございました。一足先に春の風景ですね! そして、Glidecamの扱いにも馴れてきたご様子。Glidecamはその構造上、ダイナミックバランスのとれたポジションを完全には固定できないのが玉に瑕ですけど、逆に場数を踏んで馴れてくるほど素早く設定できるようになりますよね。また新作ができたら、ぜひご紹介ください!ありがとうございました。
raitankさま、グライドカムはギンバルが固定と言う事で色々と支障があるのですね。 ありがとうございます。 今回新しく撮影した結果、グライドに早く慣れるしかなさそうですが、 自分なりに納得できる映像が増えてきたと感じています。 http://www.youtube.com/watch?v=tivQOYugeh4
マーリンのダイナミックバランス含め調整方法を TAKAさんがお勤めの銀一さんが運営されている サイトに、マーリンTIPSとして動画などが あげられていますね(^_^) http://www.steadicam.jp/
ことあるごとに、実機が目の前に有る時にMerlinのダイナミックバランス講座なるものを開催してきた訳ですが(笑) さっぱり浸透しないで、同じ人からもどうやるのでしたっけ?とまた聞かれたり。 今年になってから話題のMoviとか(加速度センサーとブラシレスモーターを使った能動的スタビライザー?)に対して、 Merlinとか(慣性モーメントを受動的に利用するタイプのスタビライザー)の事をなぜかダイナミックバランス型スタビライザー??と呼ぶ風潮が散見されたり。
目の前に実機が有れば簡単に説明できると思っていたのですが、意外とそうでもなかったのかも(笑) Merlinのダイナミックバランスって何なのだろう、それさえ追い込めればもっとオペレートがスムーズになるのではとモヤモヤしていらしゃる方には朗報となりますでしょうか?? 言葉だけでシンプルに説明してみます。
ダイナミックバランスの調整とドロップタイムの調整を混同している人が居ますが、別物です。 スレッドを回転させた時に前後、左右、あるいはその両方に傾こうとする力を発生させないようにする調整です。 Steadicamにおいてはただそれだけ、「回転させた時に傾こうとする力を発生させない」。 それ以上でも以下でもありません。
Steadicam Archer など垂直のポストをギンバルで保持しているタイプでは単純にポストをくるくる回転させてどちらに傾きが出るかを見ながら追い込んでいきます。 Merlinの場合も基本的には同じ事なのですが、構造的にくるくる回す事は出来ないので、 180度くらい回転させて傾きを見て判断しながら追い込みます。 (クルクル回す方法も有るのですが、とても危険なのと あまり必要がないのでここでは述べません(笑)。 実際のオペレートではくるくる勢いよく回す事など通常ありえないのでこれで十分です。
http://www.tiffen.com/dynamic%20primer.pdf これが正しい解説書ですが、ほとんどの人は開いた10秒後に黙って閉じてしまうので、理屈は抜きにしてシンプルに調整手順だけを書きます。
まず、ダブテールプレートのHの穴にカメラの重心が来るように取り付けます。 前後はD.T.プレート自体の取り付け位置を後で調整できるので大体で良いですが、左右はD.T.プレートの左右取り付け位置調整機構がMerlinには無いので、厳密に行う必要が有ります。 ←ーーーーー(これは重要なポイント、試験に出ます。) たまたま うまい位置に穴が有れば良いのですが、そんな偶然を期待しても仕方が無いので 左右にスライドさせて固定位置を無段階に調整できるアルカクランプ等を使いましょう。(これは後ほどダイナミックバランスの左右方向の調整にも使います。)
カメラを装着したD.T.プレートをステージに載せます。 この時、重心の位置はギンバルのやや後ろ、(左右はステージの真ん中に来ます。)ざっくり置いてください。細かくは後に調整します。
そして、その状態から まずスタティックバランスとドロップタイムを調整します。 これらは、いろんな所ですでに語り尽くされているのでここでは詳しく述べません。 スタティックバランス調整で左右方向はトリムローラーは真センターの位置にして、アルカクランプ上のカメラを微妙に左右に動かしてバランスを取ります。 ↑(これもやや重要、こんな事今まで誰も言いませんでした。)
いよいよ 静止状態で水平を保っているスレッドに対してD.バランスを調整します。 ガイドの部分を操作して普段オペレートするようなスピードでスレッドを回転させてみてください。180度で十分です。 この時 すでにカメラが水平を保ったままパンするようでしたら、ラッキーな事に偶然 D.バランスが取れてしまっている状態です。 でなければ、傾きがでるのでそれを見てD.バランスを追い込みます。 (注意しないといけない事は、回転させるたびに上を向いたり下を向いたり毎回傾きが違ってしまう時は、 ドロップタイムが長過ぎるのか、ギンバルやその他の固定箇所のガタの影響、もしくは あなたの指先のスキルが足りないのか、 のいずれかなので、この先に進まずに まずそれを解決してください。) 何度回転させても同じようにレンズが下を向く場合、D.T.プレートの取り付け位置が前過ぎています。 ステージの左端のメモリを見ながらプレートを少し後ろにずらして固定します。 すると、静止している状態ではスレッドが後ろを下に傾いた状態になるので、トリムローラーを下向きに回して水平になるようにします。 で、また回転させてみます。 回転によってレンズが上を向いてしまったら D.T.プレートの位置が後ろ過ぎです。少し前にずらして・・・・・・ また今度は静止状態で水平になるようにトリムローラーを上向きに回して・・・・・・・ こういう事をカメラが水平回転するようになるまで前後方向で(そして必要であれば左右方向で)繰り返します。
ここでのポイントは、一見同じ事のように見えるトリムローラーの調整とD.T.プレートの位置調整が 実は違う意味を持っているという事を明確に意識する事が重要です。 D.T.プレートの位置調整はスレッドの形、重量分布を変化させているのに対して、 トリムローラーの調整は上記は一定で支持するポイントを動かしています。 スタティックバランスの調整のみにおいては同じ調整の延長(D.T.プレート位置は粗調整、トリムローラーは微調整用)のようにこれらが語られることが多かった事が ダイナミックバランス調整を理解する上でのちょっとした盲点になっているのかもしれません。
左右方向に対するD.バランス調整機構はSteadicamにはデフォルトでは備わっていません。 それはスレッドも従来のカメラも前後方向には明らかに非対称な形、重量分布であるのに対し 左右はほぼ対象形である為、省略されているものと勝手に理解しています。 実際、左右方向の調整無しでオペレートしていても特に問題は感じません。 しかし軽量で慣性が小さい割には左右方向の重量分布の非対称なDSLRやBMPCCなどは そこまで面倒見てやった方がさらに快適にオペレートできそうな気がします。
ここまでが、Merlin のダイナミックバランス調整に関する 脳天気なハッピーなお話です。 実はちょっと悲しいお話も有るのですが、長くなってしまったので またどこかで(笑)。
1-300さん、すんげぇタイムリーに、すんげぇタメになるトピックを書き込んで下さって、ありがとうございます。まさに喉から手が出るほど知りたかった情報でした。
>> 一見同じ事のように見えるトリムローラーの調整とD.T.プレートの位置調整が 実は違う意味を持っているという事を明確に意識する事が重要
これは目からウロコです。というか、言われてみれば、構造上そういうことであることは解りますが、ご指摘の通り、ついぞ気にしたことがない盲点でした。これからは心して精進します。
早くデモ機ではない BMPCC、来ないかなぁ〜〜。。。
1-300師匠 最近自作マーリンを余り使っていない私にとってはraitankさんと違ってタイムリーなわけではありませんが、とても興味深い、いや勉強になる書き込みありがとうございます!<(_ _)> 自作マーリンではいろいろ試行錯誤しましたが、その結果いろいろ追加した調整機構のおかげで、ほぼDバランスが取れたのを思い出しました( ゚∀゚)
御マニュアルを拝読すると、無自覚になんとなくやっていたことに意味があったことがわかりました。 最近はもっぱら自作スレッド型ばかり持ち出していましたが、久しぶりにマーリン型を触ってみたくなりました。 ありがとうございましたー.。゚+.(*'ω'*)。+.゚。.
ところで、 >実はちょっと悲しいお話も有るのですが、長くなってしまったので またどこかで(笑)。
これが気になります^^; どこかでと言わずに、ぜひここでお聞かせください<(_ _)>
初めて書き込ませてもらいます。 このトピックができてから3年ぐらい経っていますが ダイナミックバランスを完全に理解して説明できる人は、今はいますか?
Guestさん、はじめまして。
最近めっきり Glidecamを使わなくなりました(ジャケットともども友人に貸しっぱなしになってます(笑))。 もっぱら Merlin+BMPCCばかり。でも、そうやって気軽に、手軽に Merlinを使うようになって初めて、 ダイナミックバランスが「身について」きました。 「完全」かどうか知りませんが、今、僕はダイナミックバランスを理解しています。
3年前は、ダイナミックバランスという概念を「知ってはいたけど、解ってはいなかった」ことが、 今はわかります。
で、わかった今だから言えるのですが、Steadicamでも Glidecamでも、スタビライザー系を長年使い込んでいる人は、 みんなダイナミックバランスのなんたるかを理解していますね。身体が理解しています。 そうでないと「撮っていて楽しくない」です。楽しくないので、撮らなくなります(笑)。
では、それを知らない人に「説明できる」か?と言うと、たぶん無理だと思います。いや、力学的な説明は もちろんできるのでしょうけれど、説明=言葉では、説明されたほうが本質的な理解に至ることができませんから、 そんなことをしても無駄だと思います。
使い古された言葉で恐縮ですが、要は自転車と同じ感覚ですかねぇ。。。
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フォーラム » Raitank Forum » フォーラム » ステディカムの “ダイナミックバランス”
投稿: 2
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on: February 12, 2012, 17:07
raitank様 皆様はじめまして
僕はmarlinについてお聞きしたいことがあります。
ー昨秋 InterBEE会場で、1-300さんから即席の Marlinダイナミックバランス講座を受けたりしました
すごく心動きました。大きな背中をお借りしたいです。Marlinダイナミックバランスがあってる映像をたくさん教えてください。
vimeoyayoutubeにありますか?おねがいします。
投稿: 59
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on: February 12, 2012, 18:21
E さん
マーリンを1年半使用しましたが、私にはダイナミックバランスは合わせられないほど難しかったです。
そーっと水平で回転させようとしても、前後に揺れてました。
結局最後まで合いませんでしたが、ここまでは撮影できています。
私の撮影した映像です。
http://www.youtube.com/watch?v=wHvfNGiNgVc
http://www.youtube.com/watch?v=QOvyi4dBp0Y
http://www.youtube.com/watch?v=lCKZkiKnK-Q
投稿: 59
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on: February 12, 2012, 18:23
管理人様
すいません。
アドレスだけ記入したつもりが、大きな画像リンクになってレイアウトが崩れてしまいました。
投稿: 591
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on: February 12, 2012, 18:32
ああ、はいはい、使いづらくってどうもすみません。<(_ _)>
URLはコピペされたあとに、そのURL全体を選択し、テキスト入力欄上部にある「地球にくさり」アイコンをクリックしてください。するとリンク全体が[URL]タグで囲まれて、テキストリンクとして表示されます。ご苦労をおかけしますが、宜しくお願いいたします。
投稿: 591
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on: February 12, 2012, 18:35
そして、E さん、はじめまして。E さんも、1-300さんに Merlinのダイナミックバランス講座を受けられたのですか? 去年の InterBEEで? だとしたら、ボクと一緒ってことですかね? それとも、ひょっとすると 1-300さんではなく、例年、Steadicamブースでデモされている丸目師匠かしら?
いずれにしましても、ボクは Glidecamユーザーで Merlinは詳しくないのですが、今後ともどうか宜しくお願いします〜〜! (^_^)v
投稿: 59
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on: February 12, 2012, 18:36
raitank様
お手数をおかけして申し訳ありません。
次回は気をつけます。
投稿: 2
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on: February 14, 2012, 19:38
eiji1783さま
この動画は以前に見たことがあります。滑らかで揺れてないです。
「局最後まで合いませんでしたが、ここまでは撮影できています。」
引き続きダイナミックバランスの合う動画はどこかにありますか?
投稿: 59
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on: March 16, 2012, 04:51
手持ちのグライドカムHD2000ですが、今までの設定を見直してからドロップタイムを3秒近くにしたところ、
劇的な変化が出てきました。
今まで無理に操作していたのが、軽く自由に動かせ、水平にも戻る感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=vCLwU42yAz4
ダイナミックバランスが合って来たのかもしれません。
投稿: 591
Permalink
on: March 16, 2012, 16:19
eiji1783さん、動画のお知らせ、ありがとうございました。一足先に春の風景ですね! そして、Glidecamの扱いにも馴れてきたご様子。Glidecamはその構造上、ダイナミックバランスのとれたポジションを完全には固定できないのが玉に瑕ですけど、逆に場数を踏んで馴れてくるほど素早く設定できるようになりますよね。また新作ができたら、ぜひご紹介ください!ありがとうございました。
投稿: 59
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on: March 17, 2012, 14:49
raitankさま、グライドカムはギンバルが固定と言う事で色々と支障があるのですね。
ありがとうございます。
今回新しく撮影した結果、グライドに早く慣れるしかなさそうですが、
自分なりに納得できる映像が増えてきたと感じています。
http://www.youtube.com/watch?v=tivQOYugeh4
投稿: 14
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on: August 5, 2012, 05:03
マーリンのダイナミックバランス含め調整方法を
TAKAさんがお勤めの銀一さんが運営されている
サイトに、マーリンTIPSとして動画などが
あげられていますね(^_^)
http://www.steadicam.jp/
投稿: 173
Permalink
on: August 19, 2013, 15:13
ことあるごとに、実機が目の前に有る時にMerlinのダイナミックバランス講座なるものを開催してきた訳ですが(笑)
さっぱり浸透しないで、同じ人からもどうやるのでしたっけ?とまた聞かれたり。
今年になってから話題のMoviとか(加速度センサーとブラシレスモーターを使った能動的スタビライザー?)に対して、
Merlinとか(慣性モーメントを受動的に利用するタイプのスタビライザー)の事をなぜかダイナミックバランス型スタビライザー??と呼ぶ風潮が散見されたり。
目の前に実機が有れば簡単に説明できると思っていたのですが、意外とそうでもなかったのかも(笑)
Merlinのダイナミックバランスって何なのだろう、それさえ追い込めればもっとオペレートがスムーズになるのではとモヤモヤしていらしゃる方には朗報となりますでしょうか??
言葉だけでシンプルに説明してみます。
ダイナミックバランスの調整とドロップタイムの調整を混同している人が居ますが、別物です。
スレッドを回転させた時に前後、左右、あるいはその両方に傾こうとする力を発生させないようにする調整です。
Steadicamにおいてはただそれだけ、「回転させた時に傾こうとする力を発生させない」。 それ以上でも以下でもありません。
Steadicam Archer など垂直のポストをギンバルで保持しているタイプでは単純にポストをくるくる回転させてどちらに傾きが出るかを見ながら追い込んでいきます。
Merlinの場合も基本的には同じ事なのですが、構造的にくるくる回す事は出来ないので、 180度くらい回転させて傾きを見て判断しながら追い込みます。
(クルクル回す方法も有るのですが、とても危険なのと あまり必要がないのでここでは述べません(笑)。
実際のオペレートではくるくる勢いよく回す事など通常ありえないのでこれで十分です。
http://www.tiffen.com/dynamic%20primer.pdf
これが正しい解説書ですが、ほとんどの人は開いた10秒後に黙って閉じてしまうので、理屈は抜きにしてシンプルに調整手順だけを書きます。
まず、ダブテールプレートのHの穴にカメラの重心が来るように取り付けます。
前後はD.T.プレート自体の取り付け位置を後で調整できるので大体で良いですが、左右はD.T.プレートの左右取り付け位置調整機構がMerlinには無いので、厳密に行う必要が有ります。 ←ーーーーー(これは重要なポイント、試験に出ます。)
たまたま うまい位置に穴が有れば良いのですが、そんな偶然を期待しても仕方が無いので
左右にスライドさせて固定位置を無段階に調整できるアルカクランプ等を使いましょう。(これは後ほどダイナミックバランスの左右方向の調整にも使います。)
カメラを装着したD.T.プレートをステージに載せます。
この時、重心の位置はギンバルのやや後ろ、(左右はステージの真ん中に来ます。)ざっくり置いてください。細かくは後に調整します。
そして、その状態から まずスタティックバランスとドロップタイムを調整します。
これらは、いろんな所ですでに語り尽くされているのでここでは詳しく述べません。
スタティックバランス調整で左右方向はトリムローラーは真センターの位置にして、アルカクランプ上のカメラを微妙に左右に動かしてバランスを取ります。
↑(これもやや重要、こんな事今まで誰も言いませんでした。)
いよいよ 静止状態で水平を保っているスレッドに対してD.バランスを調整します。
ガイドの部分を操作して普段オペレートするようなスピードでスレッドを回転させてみてください。180度で十分です。
この時 すでにカメラが水平を保ったままパンするようでしたら、ラッキーな事に偶然 D.バランスが取れてしまっている状態です。
でなければ、傾きがでるのでそれを見てD.バランスを追い込みます。
(注意しないといけない事は、回転させるたびに上を向いたり下を向いたり毎回傾きが違ってしまう時は、
ドロップタイムが長過ぎるのか、ギンバルやその他の固定箇所のガタの影響、もしくは あなたの指先のスキルが足りないのか、
のいずれかなので、この先に進まずに まずそれを解決してください。)
何度回転させても同じようにレンズが下を向く場合、D.T.プレートの取り付け位置が前過ぎています。
ステージの左端のメモリを見ながらプレートを少し後ろにずらして固定します。
すると、静止している状態ではスレッドが後ろを下に傾いた状態になるので、トリムローラーを下向きに回して水平になるようにします。
で、また回転させてみます。 回転によってレンズが上を向いてしまったら D.T.プレートの位置が後ろ過ぎです。少し前にずらして・・・・・・
また今度は静止状態で水平になるようにトリムローラーを上向きに回して・・・・・・・
こういう事をカメラが水平回転するようになるまで前後方向で(そして必要であれば左右方向で)繰り返します。
ここでのポイントは、一見同じ事のように見えるトリムローラーの調整とD.T.プレートの位置調整が
実は違う意味を持っているという事を明確に意識する事が重要です。
D.T.プレートの位置調整はスレッドの形、重量分布を変化させているのに対して、
トリムローラーの調整は上記は一定で支持するポイントを動かしています。
スタティックバランスの調整のみにおいては同じ調整の延長(D.T.プレート位置は粗調整、トリムローラーは微調整用)のようにこれらが語られることが多かった事が
ダイナミックバランス調整を理解する上でのちょっとした盲点になっているのかもしれません。
左右方向に対するD.バランス調整機構はSteadicamにはデフォルトでは備わっていません。
それはスレッドも従来のカメラも前後方向には明らかに非対称な形、重量分布であるのに対し
左右はほぼ対象形である為、省略されているものと勝手に理解しています。
実際、左右方向の調整無しでオペレートしていても特に問題は感じません。
しかし軽量で慣性が小さい割には左右方向の重量分布の非対称なDSLRやBMPCCなどは
そこまで面倒見てやった方がさらに快適にオペレートできそうな気がします。
ここまでが、Merlin のダイナミックバランス調整に関する 脳天気なハッピーなお話です。
実はちょっと悲しいお話も有るのですが、長くなってしまったので またどこかで(笑)。
投稿: 591
Permalink
on: August 19, 2013, 23:42
1-300さん、すんげぇタイムリーに、すんげぇタメになるトピックを書き込んで下さって、ありがとうございます。まさに喉から手が出るほど知りたかった情報でした。
>> 一見同じ事のように見えるトリムローラーの調整とD.T.プレートの位置調整が
実は違う意味を持っているという事を明確に意識する事が重要
これは目からウロコです。というか、言われてみれば、構造上そういうことであることは解りますが、ご指摘の通り、ついぞ気にしたことがない盲点でした。これからは心して精進します。
早くデモ機ではない BMPCC、来ないかなぁ〜〜。。。
投稿: 1798
Permalink
on: August 20, 2013, 13:49
1-300師匠
最近自作マーリンを余り使っていない私にとってはraitankさんと違ってタイムリーなわけではありませんが、とても興味深い、いや勉強になる書き込みありがとうございます!<(_ _)>
自作マーリンではいろいろ試行錯誤しましたが、その結果いろいろ追加した調整機構のおかげで、ほぼDバランスが取れたのを思い出しました( ゚∀゚)
御マニュアルを拝読すると、無自覚になんとなくやっていたことに意味があったことがわかりました。
最近はもっぱら自作スレッド型ばかり持ち出していましたが、久しぶりにマーリン型を触ってみたくなりました。
ありがとうございましたー.。゚+.(*'ω'*)。+.゚。.
ところで、
>実はちょっと悲しいお話も有るのですが、長くなってしまったので またどこかで(笑)。
これが気になります^^;
どこかでと言わずに、ぜひここでお聞かせください<(_ _)>
投稿: 9
Permalink
on: November 5, 2014, 01:28
初めて書き込ませてもらいます。
このトピックができてから3年ぐらい経っていますが
ダイナミックバランスを完全に理解して説明できる人は、今はいますか?
投稿: 591
Permalink
on: November 7, 2014, 10:52
Guestさん、はじめまして。
最近めっきり Glidecamを使わなくなりました(ジャケットともども友人に貸しっぱなしになってます(笑))。
もっぱら Merlin+BMPCCばかり。でも、そうやって気軽に、手軽に Merlinを使うようになって初めて、
ダイナミックバランスが「身について」きました。
「完全」かどうか知りませんが、今、僕はダイナミックバランスを理解しています。
3年前は、ダイナミックバランスという概念を「知ってはいたけど、解ってはいなかった」ことが、
今はわかります。
で、わかった今だから言えるのですが、Steadicamでも Glidecamでも、スタビライザー系を長年使い込んでいる人は、
みんなダイナミックバランスのなんたるかを理解していますね。身体が理解しています。
そうでないと「撮っていて楽しくない」です。楽しくないので、撮らなくなります(笑)。
では、それを知らない人に「説明できる」か?と言うと、たぶん無理だと思います。いや、力学的な説明は
もちろんできるのでしょうけれど、説明=言葉では、説明されたほうが本質的な理解に至ることができませんから、
そんなことをしても無駄だと思います。
使い古された言葉で恐縮ですが、要は自転車と同じ感覚ですかねぇ。。。
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