▊ Tessive TimeFilter
もうそろそろ２年前の話になりますが、Cine Gear Expo 2011で発表された革命的な製品、Tessive TimeFilterを覚えてますか？ そうですアレです、カメラ内蔵のデジタルシャッターがあまりに粗暴な動作（矩形波動作）をするために生じる「ストロボ効果」や「ワゴンホイール効果」を打ち消してくれる、新発想の外付けグローバルシャッター！
▶ Tessive TimeFilter：Cine Gear Expo 2011で注目の的！
見かけはまんま通常の 4ｘ5.65インチ・フィルターですが、実際にマットボックスのフィルターステージに装着して使用します。
カメラはシャッター速度＝ fps＝「開放 360度」状態にし、また TimeFilterと GENロックで同期させます。以降、改良型サイン波でゆるやかなフェードイン／アウトを繰り返す TimeFilterが外付けシャッターとして超クリーンな映像をお届け！
…という、本来なら（一眼レフはまだしも）いやしくも「シネマカメラ」を名乗るアレとかアレとかには標準で備わっていて欲しいくらいの画期的製品だったわけですが、問題はお値段。一式 ￥120万弱〜！というのでは、いやそんな金あったら Scarlet（もしくは C300、 1D C、 FS700とか）買うから、という話になってしまうこと必至。
海の向こうでも完全にレンタル専用の扱いなら、日本では使っている、使ったことあるなんて話すら聞いたことがありませんでした。ところが、ところが。久しぶりに Tessive社のサイトを覗いてみたら、こんなところにもムーアの法則？いつの間にか、お値段が往時の 1/5以下になっていてビックリ仰天(笑)。
▶ Tessive : Buy a Time Filter System
サイズも標準 4ｘ5.65インチ以外に、小サイズ、大サイズが拡充され、お値段はそれぞれ 4ｘ4インチが＄1,950（約￥18万）、4ｘ5.65インチが＄2,800（約￥26万）、 6.6ｘ6.6インチが＄3,750（約￥35万）。この値段なら、ちょいとシリアスな映像プロダクションなら迷わず買えるのではないでしょうか？
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▊ Mosaic Engineering VAF
上の TimeFilterから二ヶ月ほどして（ということは、同じく2011年）ご紹介した Mosaic Engineering社の VAF-5D2という興味深い製品を覚えてますか？ そうですアレです、主に Canon製一眼レフがあまりに粗野な “間引き処理” をするために生じる「エイリアシング」や「モアレ」を劇的に軽減してくれる、新発想の後付け光学ローパスフィルター！
▶ 5D MarkII 専用・光学エイリアシング／モアレ除去フィルター
マッチ箱ほどのサイズの光学フィルターユニットということで、レンズを外し、ライブビューモードにしてミラーアップしてから、センサーの前にカポッ！とはめて使用します。
当然のことですが、レンズとセンサーの間に光学エレメントを追加することになるため、フランジフォーカス距離が微妙に変わってしまいます。故にレンズのフォーカスマークがアテにならなくなることや、焦点距離 24mm以下のレンズでは周辺が流れて使えないことなど幾つか弱点もありましたが、デビュー当初は引く手あまたの大人気！
Mosaic Engineering社には、すぐに世界中から他の一眼カメラ用にも開発してくれ！という要望が殺到しましたが、開発は遅々として進まず。特に 5D2と並んでプロユーザーが多い 7Dや、昨年初頭に登場した待望の Nikon製 HDSLR、D800用のリリースが待たれていることは、昨年うちでもレポートしました。
▶ D800用 光学アンチエイリアシング・フィルター
その後、昨年は大量に新しいカメラが登場したので、そのまま忘却の彼方へ押しやられていた VAFフィルター。ところが、ところが。久しぶりに Mosaic Engineering社のサイトを覗いてみたら、なんと驚いたことに、Nikon D800用はおろか、Canon 7D用、60D用、Kiss X4~6用、また最新の 6D用までラインナップが拡充されており、しかもすべて同社サイト上で絶賛販売中ではありませんか！(笑)
▶ Mosaic Engineering : Mosaic Engineering Store
まだまだ一眼で動画撮影をしている方も多いかと思われますが、被写体によって出たり出なかったり、目立ったり目立たなかったり、コントロールすることが難しいエイリアシングやモアレを一網打尽にしたい〜！という方は、VAFシリーズの導入をご一考ください。
以上、『そもそもメーカーがちゃんとしろよ！』的な盲点／死角を突く製品ジャンルに属する（？）二製品のフォローアップ・レポートでした〜。(^_^)v
10 Comments
Mosaic EngineeringのVAF、こんなにバリエーションが増えていたんですね！知らなかった！！
センサーサイズ（＆ピクセルカウント）が功を奏しているのか、7DでのVAFの効きは評判良いみたいですね。
7Dと同じセンサーだし、ウチの60Dに装着してみようかなぁ…元々眠たい描画が益々のっぺりしちゃいそうですケド（苦笑）
おぉ〜、ボクも 7Dを売っ払って 60Dに乗り換えたクチなんですが、そちらには VAFをつけていません。なぜか？というと、ボクの場合 60Dは動画用バックアップカメラである以上に「スチル用」なのでした。VAFつけてると、静止画撮る時にはちょいとキビシイ、けど撮影仕事はほとんど戸外なのでいちいち現場で VAFを取り外すのはもっとキビシイ！というわけで…。(^_^)
これは凄い。でも、値段が手が届きそうで他に伸びそうな金額ですよね、、、ちょっと前の円高なら考えたかも、、、（18万と16万じゃ全然違うし）
GENロックという事はBMCCにもつけられないんですよね。。。。
残念、、、、
そうそう。GENロック必須！ということで BMCCにもつけられないので、心穏やかでいられるというワケですね(笑)。(^_^;)
D800のVAFフィルターは昨年出てすぐ一番（かどうかはわかりませんが）に買いました。動画撮影では常に使っていますがいまいち効きが弱い気がします。高画素でラインスキップの量が多いからでしょうか、カラーモワレは出にくいですがジャギーは結構残ってます。無いよりはあったほうがいい感じでしょうかね。
おぉ、そうでしたか。さすがは blackeyesさん！(^_^)v
この記事を書いてから暫く海外情報をうろうろ見ていたんですが、D800用の VAFを使っている人は、皆さん同じ印象を持たれているようで。ただ、エイリアシングやモアレの発生は、センサーの１セルのサイズに直接関係してきますから、単純計算でセルサイズが 5D2の 60％ほどしかない筈の D800 3600万画素センサーは、チューニングがさぞかし難しかったであろうことが想像に難くありません。
うわ！Tessive TimeFilter欲しい！でもまだまだ高いッスねえ。。。
ですねぇ、まだまだ高い！…けど、ようやくおおかたのカメラよりは安い値段にまで下がってたのが嬉しい驚きでした。２年で 1/5以下って頑張ってると思いません？ (^_^)
確かに、発売当初は笑うしかなかった金額ですからね(^^;
ただ、GENロックと考えると1D Cでは使えず、RED専用にするには高いですし、悩むところです。
こういうのは、必須かと言われると「あれば格段にクオリティが上がりますが、まあ無くても撮れなくは無いですし」という製品で、凄く悩みます。
もう全く仰る通り。(^_^;) なのでボクは二年前に初めて TimeFilterのニュースに触れた際、きっとその内 REDに買収されて Scarletや Epicに標準搭載されるに違いない！とか思ってたんですがねぇ〜(笑)。